第28期女流王位戦五番勝負第3局

2017年5月31日 (水)

感想戦

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本局は北海道新聞・東京新聞・中日新聞・神戸新聞・徳島新聞・西日本新聞の各紙上において、鈴木宏彦さんによる観戦記が6月24日(土)から掲載になります。詳しくはそちらもあわせてご覧ください。

以上で第28期女流王位戦五番勝負第3局の中継を終了いたします。ご観戦ありがとうございました。

(夏芽)

終局直後

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(終局直後の様子)

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■里見香奈女流王位へのインタビュー
── まず序盤から振り返ってください。
里見 先手番なので一手早いのですが、具体的にちょっとわからなくて、少し力戦模様になったかなと思いました。

── 駒がぶつかった辺りはどうでしたか?
里見 だいぶ駒が片寄っていたので、少し指しにくいのかなと思っていました。ただ▲5七銀(53手目)と引いて凝り形を解消できて面白い展開になったかなと思いました。

── その後は一直線の展開になりました。
里見 本当は桂得でゆっくりしたかったのですが、具体的に分からなかったので一直線の変化に踏み込みました。

── どの辺りで勝ちを意識しましたか?
里見 ▲5九飛(83手目)と打ったところです。

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■伊藤沙恵女流二段へのインタビュー
── 序盤から振り返ってください。
伊藤 力戦模様だったので一手一手の指し方がちょっと分からなかったです。途中、飛車の動きがおかしかったと思うので、その辺りで悪くしたかなと思います。

── 後手だけが2歩を手持ちにし、ペースをにぎっているようにも見えました。
伊藤 具体的な手が分からなかったので、ペースをにぎっているという感覚はなかったですね。

── 6四の地点で駒がぶつかりそうになったところは?
伊藤 7五の金が交換になる見込みが立ってしまったので、あそこでは悪いと思いました。

(夏芽)

里見女流王位が2勝目を挙げる

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五番勝負第3局は89手で里見女流王位の勝ちとなりました。終局時刻は16時22分。消費時間は▲里見2時間23分、△伊藤3時間16分。対戦成績は里見女流王位の2勝1敗となりました。第4局は6月7日(水)、徳島県徳島市の「JRホテルクレメント徳島」で行われます。

(飛龍)

終局近しか

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局面は79手目▲4四桂まで進み、控室では「終局が近そう」との声が出始めています。

(夏芽)

飯塚市での王位戦

のがみプレジデントホテルの1階には、昨年の第57期王位戦七番勝負第4局(▲木村一基八段-△羽生善治王位)のときの写真や新聞の切り抜きなどが残されています。当時の対局場は同じ飯塚市の「麻生大浦荘」で、大盤解説会が行われた場所がこのホテルでした。

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(当時の封じ手用紙が飾られている)

(夏芽)

現地大盤解説会

15時から、のがみプレジデントホテルの2階で大盤解説会が始まりました。すでに会場には大勢の地元のファンが観戦に訪れています。

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(解説は豊川孝弘七段)

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(聞き手は室谷由紀女流二段)

(夏芽)

厳しい攻め

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58手目△7三桂に対し、里見女流王位は25分の考慮で▲6四金と踏み込みました。そこから10手進みましたが、先手の厳しい攻めが続いています。

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(夏芽)

歩頭への桂跳ね

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54手目△3二玉のあと、▲5六銀△2四飛▲6六飛△7三桂と進みました。最後の桂跳ねは控室でも驚きの一手。何か駒を取ったわけではなく、タダの場所に桂を跳ねたからです。

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■Twitter解説■
長岡裕也五段>これは見たことのない手筋が飛び出しました。▲7三同歩成△同銀となれば、先手が歩切れなので6筋は突破されないということでしょうか。△7三桂に▲6四金なら△6五歩です。しかし、形勢不利とみての非常手段なのは間違いありません。

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(夏芽)

立て直し

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49手目▲7六飛のあと△3四飛▲8六角△4一玉▲5七銀△3二玉と進みました。伊藤女流二段は△4一玉~△3二玉と左に移動し、その間に里見女流王位も銀を引きつけ、態勢を立て直しています。

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(控室には豊川七段と室谷女流二段が検討に加わっている)

(夏芽)

国指定名勝の庭園

旧伊藤伝右衛門邸には、国の名勝の指定を受けた庭園があり、明治末期から大正初期ごろの造営と考えられています。太鼓橋や噴水を配した回遊式の庭で、中央には八角形の躯体でシュロの木を柱とした四阿(あずまや)があります。

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(太鼓橋の向こう側に見える部屋が対局室)

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(四阿とは休憩所のこと。ここから邸宅を眺めても風情がある)

(夏芽)

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