第32期女流王位戦五番勝負第1局

2021年4月27日 (火)

感想戦

Kansou01

Kansou03

Kansou05

Kansou07

Kansou08

Kansou09

Kansou10

Kansou11

以上で本日の中継を終了いたします。ご観戦いただきましてありがとうございました。

(飛龍)

終局直後

Satomi11(先勝した里見女流王位)

Yamane11 (山根女流二段は健闘及ばず)

Ts11 (直ちにインタビューが行われた)

――序盤の駒組みについて
里見 早めに▲8五飛(29手目)と引かれたのがありそうでない力戦の形で、どういう方針でいくか、一手一手考えて指していました。

――64手目△6二飛は47分の長考だった
里見 △3五歩を入れるかどうか、どちらもよしあしがあって判断がつかなかったのですが、本譜なら駒得ができる展開かと思っていました。

――74手目△4四歩で角と銀銀の2枚換えになったあたりは?
里見 読み筋でまずまずかと思っていたのですが、具体的にハッキリした手が見えませんでした。

――1筋に手をつけてから84手目△7八銀はゆっくり指す方針だったのか?
里見 駒が違う方向にいくのですが、先手も8九の桂を活用する展開になると急にこちらも忙しくなります。攻め合いで勝てる順が分からなかったので、駒得重視の穏やかな展開でいこうと思いました。△5四銀(90手目)がおかしかったかもしれません。▲3二角であまり思わしい手がなかったので……。でも、局面自体は難しいかと思いました。

――終盤戦の手応えは?
里見 △6五香(102手目)と打ったからには、▲3三角成に△同飛から踏み込むべきだったかなとも思ったのですが、あまりハッキリした成算が持てなかったので。それ以降、(111手目▲8三桂成で)飛車を取られたあたりは苦しいと思っていました。

――勝ちを意識したのは?
里見 本当に最後、△7八銀と打ったところ(最終手)ですかね。

Satomi13

――序盤について
山根 6筋の歩を交換されて▲6六歩(49手目)と打つことになったので、受ける展開になるのかなと思ったのですが、▲3六銀(57手目)から攻めていきました。予想していたのとは違う展開になってとても難しい将棋だったので、形勢判断がよくできませんでした。

――中盤について
山根 (76手目△1六歩と)端に手をつけられたのですが、反対側から攻められる筋を読んでいたので、1筋のほうから攻められるのを見落としていました。相手に銀を3枚持たれているうえ、7三に飛車がいる形が堅く相手玉が寄らないので、少しい苦しいのかと思っていました。

――終盤について
山根 難しすぎてよく分かりませんでしたね。

――初のタイトル戦の将棋を指してみて
山根 緊張するかと思いましたが、対局が始まると将棋に集中できたかと思います。

――持ち時間が各4時間の将棋について
山根 この時間まで女流棋戦で指したことがなかったのですが、結構あっという間だったという感じです。

Yamane13
(飛龍)

里見女流王位が先勝

第32期女流王位戦五番勝負第1局、▲山根ことみ女流二段-△里見香奈女流王位戦は148手で里見女流王位が勝ちました。終局時刻は19時22分。消費時間は、▲山根3時間59分、△里見3時間56分(持ち時間各4時間)。五番勝負は里見女流王位の先勝となりました。
第2局は5月18日(火)に北海道札幌市「京王プラザホテル札幌」で行われます。

Joryuoui202104270101148

(翔)

里見女流王位が抜け出したか

20210427_142図の△5一歩は次に△7一金を見せ、銀を手にすれば△7八銀が厳しい狙いになります。里見女流王位が抜け出したでしょうか。

Satomi10(里見女流王位に光が差してきたか)

(飛龍)

山根女流二段、一分将棋に

20210427_120

まだまだ山がありそうな図の局面で山根女流二段は一分将棋に入りました。里見女流王位の残り時間は8分です。

Hikae05 (控室の検討も結論が出ていない)

(飛龍)

カナ駒を持ちにいく

20210427_117図は金を4七から逃げて銀にぶつけたところ。代えて▲4八金も考えられましたが、飛車を手持ちにした山根女流二段は玉が薄くなることをいとわず、銀との交換を迫ります。▲5六金までの残り時間は▲山根8分、△里見12分と互いに少ない中での終盤戦になりました。

Yamane10(▲5六金は山根女流二段の攻めの棋風が現れたか)

(飛龍)

田楽刺し

20210427_100上図は馬取りが残っており、控室では▲7五馬が示されていました。山根女流二段は▲6六馬と引き、里見女流王位は「それならば」とばかりに田楽刺しに△6五香と放っています。

20210427_102

Yamane09(田楽刺しは山根女流二段の誘いの隙なのか)

(飛龍)

対局室の床の間

Ts06(掛け軸の前では色とりどりの花束が目を引く)

Ts07 (コイが優雅に泳ぐ掛け軸) 

Ts08 (花束はいくつかの種類を組み合わせて)

Yumenoi19 (ツツジは敷地内でも盛りを見せる)

Ts09 (ほんのりと甘い香りを漂わせていた)

Ts10

(飛龍)

対局室を見守る者

夢乃井対局では上座の後ろから鋭い目で対局室を見守る存在があります。

Satomi09(朝の里見女流王位。向かって左後ろに注目)

Ts01 (細口のつぼと並んで翼を広げたタカが対局室を見守る)

Ts02 (夢乃井対局では必ず写真に収まる存在)

Ts03 (鋭い視線。対局者のほうは向いていない)

Ts04 (カギ状のくちばしが特徴的)

Ts05(つぼは正面に「夢乃井」と刻まれていた)

(飛龍)

曲線的な進行に

20210427_79上図から△1七歩なら直線的に攻めていく変化になりましたが、本譜は△4六歩▲同飛△1七歩▲同香△7八銀▲6八金△8九銀成▲8四歩△同歩▲7五歩△5四銀と進みました。控室では予想されなかった手がいくつか飛び出し、曲線的な進行を見せています。

20210427_90Hikae04(控室の検討もなかなか当たらない)

(飛龍)

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