第30期女流王位戦五番勝負第1局

2019年4月25日 (木)

ご観戦ありがとうございました

本局の観戦記は6月2日~9日(8日は休刊日)、新聞三社連合加盟各紙(北海道新聞・東京新聞・中日新聞・神戸新聞・徳島新聞・西日本新聞)に、内田晶さんの執筆で掲載されます。

本局のご観戦、ありがとうございました。

451

(感想戦を見つめる内田晶さん)

(翔)

感想戦(3)

426

(外はもう暗い)

462

(検討の一局面)

492

(時折、笑い声が聞こえる、和気あいあいとした感想戦)

(翔)

感想戦(2)

444

467

471

(渡部愛女流王位)

(翔)

感想戦(1)

429

436

487

(里見香奈女流四冠)

(翔)

終局後インタビュー

388

(復位に向け好スタートを切った里見香奈女流四冠)

【里見香奈女流四冠インタビュー】

--▲9五角(33手目)から小競り合いになりました。序盤の駒組みはいかがでしたか。
「ちょっと難しいかと思っていました。仕掛けられそうな形だったので、気をつかいながら指していました」

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--▲4五歩(63手目)の仕掛けはいかがでしたか。
「もうちょっとゆっくりしたかったのですが、自信を持てなかったので仕掛けました。強引だったかもしれませんね」

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--そのあと、攻め合いになりましたが。
「自信はなかったです。角銀交換になったあたりは(77手目▲4四角)ちょっと盛り返したかなと思いました」

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--終盤はいかがでしたか。
「具体的にはっきり寄せる順はわかりませんでした。もっといい寄せ方があったかもしれませんが、難しかったです。▲4二歩成(123手目)のあたりで勝ちになったと思いました」

123

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(初戦を落とした渡部愛女流王位)

【渡部愛女流王位インタビュー】

--相手から動かれる将棋になりました。
「後手番ならこれくらいなのかなと思っていました。穴熊に組み替えたあたりなどはいろいろ選択肢があったので、後で精査しないとわかりません」

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--▲4五歩(63手目)から本格的な戦いになりましたが、どう見ていましたか。
「余せると見てこの順を選んだのですが、受け方を間違えたのか、攻めるタイミングを間違えたのかわかりません」

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--控え室では△7五角打(88手目)のあと、▲2一銀成△同玉▲5五桂に△3七角成の筋があると言われていました。
「そう指すつもりで進めていたのですが、負けと思う変化があって見送りました。△3七角成が利かないのが誤算でした」

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(鹿野女流二段、若松八段が盤側で見守っている)

(翔)

終局直後

398

(終局直後)

(翔)

里見女流四冠が先勝

131

第30期女流王位戦五番勝負第1局は131手までで里見女流四冠が勝ちました。終局時刻は18時41分。消費時間は、▲里見香3時間31分、△渡部3時間59分(持ち時間各4時間)。

第2局は5月8日(木)、北海道帯広市「とかちプラザ」で行われます。

(翔)

里見、寄せを目指す

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先手玉は万全。里見女流四冠は寄せを目指しています。

(翔)

先手が優位に立つ

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渡部女流王位は図から△4二角と受けに回りましたが、下図の▲6二角が大きな一手です。

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△3三銀打には▲4四角成△同銀▲4三金があります。

若松八段は「里見さんの陣形に、危なげがなくなりましたね」と先手優勢の見立てをしています。

(翔)

今日は当たらない

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先手に手番が回ると、前述の▲4一とよりも▲2一銀成△同玉▲5五桂が厳しいことがわかってきました。

継ぎ盤の前に座る藤原七段は次の候補手に△5五角打(次に△3七角成から殺到)、△1三桂(次に△2五桂と跳ねる)、△3五歩(次の△3六歩が厳しい)、△8二竜(受けに回って粘る)を挙げ、「これだけ言っておけば当たるでしょう」と話していました。

ところが……。

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渡部女流王位の次の一手は△7五角打。「今日は当たらないなぁ」と藤原七段は苦笑いです。

これは▲2一銀成△同玉▲5六桂には、△3七角成▲同金△4八角成▲同金△5九竜(参考図)と金桂両取りをかけようという狙いと考えられます。

Sankou1

(翔)

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