第24期女流王位戦五番勝負第5局

2013年6月17日 (月)

第24期女流王位戦、閉幕

第24期女流王位戦五番勝負は甲斐智美新女流王位が2年ぶり3期目の女流王位獲得を果たして幕を閉じた。

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(牛蒡)

感想戦

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(駒をしまって一礼。長い一日が終わった)

(牛蒡)

終局直後、その後

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(別室で甲斐新女流王位のインタビューが行われた)
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(インタビューの間、里見前女流王位はじっと待ち続ける)
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(牛蒡)

終局直後

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(2年ぶりの復位を果たした甲斐智美新女流王位)

【甲斐新女流王位インタビュー】

―― 第1局と同じ展開になりましたが、本局のわかれはどうでしたか
甲斐「第1局は完敗でしたが、そのときから△8四角(本譜34手目の新手)はどうなんだろう、やってみたい、と思っていました。途中は駒得になりましたが、飛車が押さえ込まれる展開になったので、あまり自信はありませんでした」
―― その後の展開はどうでしたか
甲斐「しのげるかどうか、ずっとギリギリだと思っていましたが、△3五角(102手目)が攻防に利く手になったので」
―― 復位を果たした今シリーズを振り返って
甲斐「序盤から主導権を奪われる将棋が多くて、本当に大変なシリーズでした。ただ、それ以上に伸び伸びと指せたのがよかったと思います」

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(タイトル戦で初めて敗れた里見香奈前女流王位)

【里見前女流王位インタビュー】


―― 本局のわかれはどうでしたか
里見「よいと思ったところもありましたが、冷静にみれば、わかれは悪かったと思います」
―― 終盤戦はどうでしたか
里見「ちょっと自信がありませんでした。ただ、もっとうまく指せる順はあったかもしれません」
―― 今シリーズを振り返って
里見「熱戦になってから負けることが多くて、そこが自分の弱いところだと思いました。また、早めに戦いが始まる将棋も多かったので、もっとゆっくり指せるようにならないと……と思いました」
―― 初のタイトル失冠で女流四冠になりましたが
里見「(タイトル戦は)いつかは負けるものだと思っていたので、それ自体はあまり気にしていません。自分のいたらない点がたくさん見つかったので、そこを直して一からがんばりたいと思います」

N019
(多くの報道陣が詰めかけた)

(牛蒡)

甲斐 女流王位に返り咲く

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118手で甲斐女流四段が制し、女流王位に返り咲いた。終局は19時ちょうど。消費時間はともに3時間59分。

後手勝勢

Fig104
△4八竜と入った局面。「よほどのことがない限り逆転しないはずです」と鈴木八段。後手勝勢との見解だ。横山六段も「時間に追われて間違えなければ後手が勝ちそう」と後手優勢の判断をしている。タイトル戦14期無敗を誇る里見女流王位だが、初の失冠の危機を迎えている。

H031
(対局開始前の甲斐女流四段)

(牛蒡)

先手苦戦

Fig98図から▲5一角成△同金▲1一とと進んだ。先手は勝負勝負で迫っているが、後手有利の評価は動いていない。飛車を取る代償に角を渡しているので、△4四角の反撃も厳しそうだ。里見女流王位は苦しい時間帯が続いている。


K007
(青野照市九段。日本将棋連盟の専務理事)
K004
(先手をもって検討する先崎八段。検討では苦しげな言葉が目立つ)
M004
(青野九段と竹俣女流2級が検討を始めた。年齢では46歳の差がある)

(牛蒡)

二択問題

Fig101s2

里見女流王位は▲2二と(図)と飛車に働きかけた。さわやかにいくなら(1)△2二同飛だが、▲3一角△2八飛成▲6四角成△7一玉▲7四桂打(参考図)でかなり迫られる。ならば(2)△5一飛と逃げるか。しかし△5一飛も飛車を攻めの目標にされるおそれがある。

K011
(中川大輔八段。日本将棋連盟の常務理事)
K013

中川八段「どっちがいいの?」
鈴木八段「後手が残していそうですが、勝ちにいこうとすると負けるかも」
……勝ちにいく順とは、たとえば▲2二とに△同飛の変化だ。参考図までの変化が示されて……
鈴木八段「これは(参考図から)詰まし合いになるので、やはり(2)△5一飛でしょうか」

(牛蒡)

対局室映像(17時30分)

Satomi1730
(里見女流王位は気合の入った表情)
Kai1730
(甲斐女流四段は落ち着いているように見える)

(牛蒡)

継ぎ桂の筋

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84手目△6三金に▲9九香△7四金▲9三香成△同歩▲6六桂(図)と進んだ。
控室の検討は、図から△8四金▲4五角△6八角成▲同金△4五飛成(参考図)。
▲4五角は▲7四桂打の継ぎ桂を見た手。△6八角成から角を抜かれてしまうのは承知のうえだ。参考図はどちらも怖い局面である。

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(高野秀行六段が控室へ)
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(伊藤真吾四段)

(牛蒡)

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