2020年6月17日 (水)

囲み取材

感想戦終了後、タイトルを防衛した里見女流王位に囲み取材が行われました。

囲み取材

里見女流王位

── 今回3連勝で通算6期目の女流王位を獲得しました。いまの心境をお願いします。

里見 今回は対局が延期になり、いままでにない状況ではあったのですが、その中で日程を組んでくださり、無事に対局することができて、決まったときはすごく嬉しかったですし、自粛期間に自分がやってきたことを盤上に出せればと思っていました。

── 3月から5月にかけて、公式戦が1局のみでしたが、どのような心境で過ごしていましたか?

里見 やはりタイトル戦ですので、各新聞社の方々にご負担がかかっているのだろうなと思っていまして、自分にできる準備を進めていました。

── ステイホーム期間中は、ご自身の研究などに影響はありましたか?

里見 研究会はなくなりましたが、ほかの職種の方々と比べるとそれほど大きな変化はなかったので、自分のペースで勉強はできていたかなと思います。

── 今回の女流王位戦は3局とも同じ戦型になりましたが、シリーズを振り返って、加藤桃子女流三段の印象も含めて教えてください。

里見 以前、加藤さんと対戦したときは穴熊もありましたが、違う戦型も多かったので、正直3局とも穴熊になるとは思っていませんでした。ただ一局一局、微妙に違った形で指せていたかなと思いますし、加藤さんは穴熊をテーマにされていたのかなと思います。

── 激しい戦いの中、3連勝という結果を残されましたが、ご自身の中で要因に何か思い当たる部分はありますか?

里見 期間が空いて、対局すること自体が新鮮に感じて、盤上に集中できていたかなと思います。自分の悪い部分も出ましたが、次に向けての勉強もできていましたし、コンディションの面でもよかったかなと思います。

── 今回の防衛で、女流タイトル獲得数が通算40期になりました。

里見 そういう結果が残せたことは光栄に思いますが、今回の五番勝負を戦ってみて、修正するべき点も見えましたので、しっかり反省して次の対局に生かせるようにしたいです。

里見女流王位

以上で第31期女流王位戦五番勝負の中継を終了いたします。ご観戦ありがとうございました。第32期もお楽しみに。

(夏芽)

感想戦

感想戦

里見女流王位

里見女流王位

加藤女流三段

加藤女流三段

加藤女流三段

(夏芽)

終局直後

終局直後
(終局直後の様子)

里見香奈女流王位

■防衛した里見香奈女流王位へのインタビュー

── 今シリーズ3度目の居飛車穴熊対中飛車。駒組みの速いペースは予定ですか?

里見 いや、途中で力戦形になり、結構早い段階で予定から外れたのですが、一応自然な手を選ぶように進めていました。

── 8筋の小競り合いのあと、▲1四歩(57手目)と端攻めに出た手応えは?

里見 端に手をつけた辺りは、いいリズムで攻めているかなと思っていました。

── 昼食休憩明け、△1二玉(64手目)を上がられた辺りは?

里見 △1二玉は読んでいなくて、指されて1から考えました。ゆっくりした展開が具体的に分からず攻めていったのですが、すごく過激になってしまって。▲4四銀(65手目)では、もう少し穏やかに指す予定でしたが、実際にその局面を迎えて指してみたくなりました。少し勢いを重視しすぎて、そこからは難しくなったと思います。

── しばらく1筋が焦点でしたが、▲2七銀(87手目)と手厚くした辺りは?

里見 ▲2七銀でこちらの陣形が安定し、加藤さんの攻めに対応していく感じではあったのですが、金銀の枚数が多いので、まずまずかなと思っていました。▲4八飛(99手目)とぶつけた辺りは、駒がさばけて少し指しやすいかと思っていたのですが、そのあとに読み抜けがあり、最後はだいぶ怖い形にしてしまいました。もう少し安全に指すべきだったと思います。

── 読み抜けとは、具体的にどの辺りですか?

里見 ▲3四金(119手目)に△同金だと思っていました。本譜△1三玉とかわされても、こちらが残していたとは思うのですが、実戦的に怖い形になってしまったので。

── 6期目の女流王位獲得になりました。シリーズを振り返って。

里見 戦型に関しては、先後の違いはありますが、居飛車穴熊と中飛車の将棋で、微妙に形を変えて指していました。一局一局が激しく、中盤が難しい将棋が多かったと思います。

加藤桃子女流三段

■敗れた加藤桃子女流三段へのインタビュー

── 3度目の居飛車穴熊でしたが、予定の作戦でしたか?

加藤 はい、そうですね。

── 駒組みがハイペースで進み、端攻めを受けた辺りはどのように感じていましたか?

加藤 端攻めを食らいやすい戦型ではありますが、本譜はそれほど怖くないと思っていて。相手の攻めを催促する△1二玉(64手目)が自分らしい手かなと思っていたのですが、まさかこんな激しくなるとは思わなくて、どちらが1筋を手厚くするかという将棋でしたが、△1七銀(80手目)を放り込んだ方針がどうだったか。▲2七銀(87手目)と上がられて急に里見さんの玉が見えなくなったので、そのあとの数手で間違えたかなという気がしています。途中で読みに誤算があって、▲4八飛(99手目)とぶつけられた局面は自信なかったです。最後に希望が見えて、▲2二角成(115手目)には△同玉で委ねるほうがよかったと思います。

── 3連敗の結果で終わりました。

加藤 同じ戦型でお互いこだわった指し方をしたと思います。形勢に関しても、どちらを持ちたいか分かれる将棋だったと思いますが、割と自分は堂々と指せていたかなと。ただ、結果に結びつかなかったのは残念で、そこは経験を積んでいきたいと思います。

(夏芽)

里見香奈女流王位が防衛を決める

Joryuoui202006170101_143第31期女流王位戦五番勝負第3局は、里見女流王位の勝ちとなりました。終局時刻は18時59分。消費時間は▲里見3時間46分、△加藤3時間59分(持ち時間各4時間)。里見女流王位が五番勝負を3勝0敗のストレートで制し、女流王位を防衛しました。

(虹)

クライマックス

▲1六歩

125手目▲1六歩まで進みました。この一手で後手玉はほぼ受けなしですが、ここで△2五桂▲同歩△2六金以下、豊富な持ち駒を使った追い込みがあります。最後の最後まで分からない、際どい局面のようです。

(夏芽)

着実な攻め

▲1四歩

局面は109手目▲1四歩まで進みました。里見女流王位が着実にリードを広げ、防衛に前進しています。残り時間は▲里見女流王位25分、△加藤女流三段2分です。

神戸新聞

本局は神戸新聞・北海道新聞・東京新聞・中日新聞・徳島新聞・西日本新聞の各紙上において、池田将之さんによる観戦記が8月4日より8譜にわたって掲載されます。そちらもあわせてご覧ください。

(夏芽)

攻め駒をさばく

▲4八飛

本譜は93手目▲7六歩以下、△3九角打▲2八銀△5七角上成▲3九金△4七馬▲4八飛と進みました。控室では▲4八飛のところ、代えて▲3二金も有力視されていましたが、。本譜は△4六馬を防ぎつつ、攻め駒の補充を図っています。残り時間は▲里見女流王位41分、△加藤女流三段29分です。

里見女流王位

(夏芽)

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