カテゴリ「第32期竜王戦決勝トーナメント」の記事 Feed

2019年8月 5日 (月)

いつつ将棋教室に通う小学生の生徒たちが対局開始の様子を見学しました。真っ直ぐな瞳で両対局者を見つめていたのが印象に残ります。観戦を終えた少年少女たちから「緊張した」、「もっと見たかった」、「3手目まで見られてよかった」といった声が飛んでいました。

Dsc_5015 (いつつ将棋教室の生徒たちが両対局者を見守る)

Dsc_5018真剣なまなざしで見つめる生徒たち

Dsc_5021生徒たちを引率したのは講師の中倉彰子女流二段

Dsc_5039 (前のめりになって見つめる生徒も)

講師の中座真七段は「昨年は台風で当日朝に中止になって残念でした。1年越しの生徒もいたので、無事に観戦が終わってホッとしました。プロ棋士の対局室の真剣な空気を感じたことで、自分たちの対局にも生かしてほしいです」と話していました。同じく講師を務める中倉彰子女流二段は「私は生徒たちと一緒に対局室に入りました。対局開始までが長かったので少しハラハラしましたが、真剣に見てくれてよかったです。子どもたちにとって夏の素敵な思い出になってくれたことでしょう。いい経験をさせていただき、ありがとうございました」と感想を述べました。

【いつつ将棋教室】
https://lesson.i-tsu-tsu.co.jp/

20190805a_2後手番になった永瀬叡王の注文で横歩取りになりました。8筋を交換せず△9四歩と△4二玉の2手を指したのが永瀬叡王の趣向です。類似形の少ない進行で、序盤から両者の構想力が問われる展開になっているといえます。

Dsc_5030 (対局開始を待つ両対局者)

Dsc_5042 (定刻の10時となり、対局が開始された)

Dsc_5047001 (先手番になった木村九段は初手▲2六歩を着手する)

Dsc_5052 (後手番の永瀬叡王は2手目に△3四歩と突いた)

広瀬章人竜王への挑戦権を争う第32期竜王戦(主催:読売新聞社、特別協賛:野村ホールディングス株式会社)は現在、決勝トーナメントが進行中です。すでに豊島将之名人が挑戦者決定戦に勝ち上がっています。本日は準決勝2局目となる永瀬拓矢叡王(1組2位)-木村一基九段(1組3位)戦が行われます。勝者が挑戦者決定戦三番勝負に進出し、豊島名人と挑戦権を懸けて対戦します。対局は東京・将棋会館「特別対局室」で10時開始。持ち時間は各5時間。先後は振り駒によって決定されます。対戦成績は1勝1敗です。
本局の中継は棋譜コメントを銀杏、ブログを琵琶が担当いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

【読売新聞】
http://www.yomiuri.co.jp/

【野村證券】
https://www.nomura.co.jp/

2019年8月 2日 (金)

本局の中継は以上で終了です。ご観戦ありがとうございました。
次回の中継は、来週5日(月)の永瀬拓矢叡王(1組2位)-木村一基九段(1組3位)戦です。そちらの対局の勝者が、豊島名人と挑戦者決定三番勝負を戦うことになります。

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Dsc_52801 (終局直後の様子。両者はすでに口を開いて感想を述べ合っていた)

Dsc_52851 (初の挑戦者決定三番勝負進出を決めた豊島名人)

Dsc_52941 (敗れた渡辺明三冠)

Dsc_53031 (主催者インタビューに入る)

――豊島名人、本局を振り返って、いかがでしょうか?

豊島 最新の形から、ずっと難しい際どい将棋だった気がします。初めのほうでこちらが時間を使う展開になったので……。

――よくなったと思ったところはどこでしょうか?

豊島 最後のほうまで分からなかったですね。夕食休憩明けのところで飛車を切っていきましたが、まだよく分かっていないところもあったので。最後、▲8三金(89手目)を打って勝ちかなとは思ったんですけど。

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――渡辺三冠は、本局を振り返って、いかがでしょうか?

渡辺 作戦は予定で、桂得してどうかという感じの将棋なんですけど、ちょっと▲5八金(61手目)のところで……そうですね、長考した割にはあまり、本譜はさえた手順がなかったというか。そこの辺りが勝負どころだったような気がします。

――勝負どころで誤ったかもしれない、と。

渡辺 そうですね。代わるいい手があったかどうかは分からないですけど、本譜はちょっとずつ悪くなっていったような。

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――豊島名人は初の挑戦者決定三番勝負進出です。抱負をお願いします。

豊島 竜王戦はこれまで、本戦には出られるものの、なかなか挑決までいけなかったので……。まあでも、いつも通り一局一局やっていきたいと思います。

――対戦相手は永瀬拓矢叡王か木村一基九段です。

豊島 どちらがこられても強敵ですが、積極的に指して自分のよさを出したいと思います。