2015年10月22日 (木)

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Img_3004先勝し、防衛に向けて好スタートをきった加藤女流王座。

【加藤桃子女流王座インタビュー】
――本局を振り返っていかがでしたか。
「矢倉模様になるかなと思っていたのですが、あまり指したことがない形でした。昼食休憩のあたりは――わからないですけど――少し先手が無理をしているのかなと思って。よくはできるんだろうなと思ったのですが、そのあとの選択を間違えた気がします。それから苦しい時間がありましたが、粘って逆転することができたのかなと思っています」

Img_3009伊藤女流二段は冷静に対局を振り返った。

【伊藤女流二段インタビュー】
――本局を振り返っていかがでしたか。
「ずっとわからない局面が続いていて、ちょっと局面を悲観しすぎていたかもしれないですね。あんまりいいと、自分では思っていなかったので。その判断がよくなかったのかなと思います」

――タイトル戦デビュー局でしたが、そのあたりはいかがでしたか。
「大変ありがたいことですが、もうちょっといい将棋が指せればよかったなと思っています」

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△4九角(投了図)に伊藤女流二段が投了。▲5八歩△同角成▲同香△同馬以下、先手玉は詰みです。終局時刻は17時1分、消費時間は▲伊藤2時間21分、△加藤2時間49分。五番勝負第1局は加藤女流王座が先勝。防衛へ向けて好スタートを切りました。第2局は11月7日(土)、静岡県静岡市「浮月楼」で行われます。

99図は16時25分頃の局面。
手数はまもなく100手に達します。先手も粘っていますが、後手の攻めが快調に続いており、形勢はさらに広がったようです。
「先手陣は一手一手の寄りですね。後手玉は寄りがありません。後手勝勢です」(森下卓九段)

88図は16時頃の局面。
混戦と見られていた局面から少し進んだところで、後手が鋭い攻めを見せて一気に優位を築いたようです。伊藤女流二段がピンチに立たされています。

Img_2924僅かな隙を逃がさず、鋭く攻めて優位に立った加藤女流王座。

宮城県の県庁所在地である仙台市は「杜の都」の愛称で知られているように、街中に緑が多い地域です。この愛称が用いられるようになったのは明治時代に入ってからとされていますが、一説によれば江戸時代、伊達正宗が治めた仙台藩が石高に対して武士の数が多かったため財政難で、その対策として材木や燃料とする、あるいは実が成る木(栗や柿など)を植えて食料とするなどの目的で、武家屋敷に植林することが推奨されたことが始まりと言われています。

さて、仙台のもうひとつの特徴は美味が多いことです。仙台駅周辺で仙台の美味を探しました。

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Img_2966仙台の美味の代表といえば牛たん。

Img_2970_2駅内には「牛たん通り」があり、牛たん専門店が何件も立ち並んでいます。

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Img_2976牛たん通りの隣には「すし通り」。三陸海岸の海の幸も仙台の美味です。

Img_2980仙台を代表する、もうひとつの美味が「ずんだ餅」。こちらのお店では「づんだ」と表記するようです。

Img_2984甘さは控えめで、豆の風味がダイレクトに味わえました。

78_2図は15時20分頃の局面。
本局は仕掛けた直後は後手持ちの声が多く、14時半頃は前図の▲2七飛が好手で先手持ちの声が高まりました。そして現状は「混戦ですね」と野月七段。

駒割りは飛車と銀2枚の交換で後手駒得ですが、後手は3六に打った銀が重い形で、この効率は先手が上回ります。ただし、先手もこのあと飛車を追い回される危険があって形勢は難解。中盤のねじりあいが続きそうです。

△3五歩までの消費時間は▲伊藤1時間40分、△加藤2時間8分。加藤女流王座の残り時間が1時間を切りました。