2015年7月13日 (月)

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藤井九段は△4四銀に対し20分の考慮で▲7八角と自陣角を放った。△4五銀を消しつつ、飛車の打ち込みも防いでいる。もちろん3四の歩もかすめ取ることができる。4六の角をキープする自陣角だ。先手は攻めを受け止めて、どこかで▲6五歩と決戦を挑みたい。

Dsc_0076 (銀の出足を止められた永瀬六段。どのような手段で先手陣に迫っていくか)

藤井九段といえば第11期~第13期の竜王。掲載棋譜は藤井が3連覇を達成した第13期竜王戦第7局。8六の歩が最後の最後で明暗を分けた。将棋世界(2001年3月号)に観戦記「一歩竜王」を寄せた先崎学(現・九段)は将棋ペンクラブ観戦記部門の部門賞を受賞した。

第13期竜王戦七番勝負第7局
平成12年12月25日 
於・神奈川・鶴巻温泉・陣屋

持ち時間    ▲竜王 藤井  猛  
各8時間            △五冠 羽生 善治

▲7六歩  △3四歩  ▲6六歩  △8四歩  ▲6八飛  △6二銀  ▲1六歩  △1四歩
▲3八銀  △4二玉  ▲7八銀  △3二玉  ▲6七銀  △5二金右▲4八玉  △5四歩
▲3九玉  △5三銀  ▲4六歩  △7四歩  ▲2八玉  △8五歩  ▲7七角  △2四歩
▲5八金左△2三玉  ▲3六歩  △3二銀  ▲2六歩  △7二飛  ▲7八飛  △4四歩
▲4七金  △4三金  ▲3七桂  △4二銀  ▲8八飛  △7三桂  ▲5六銀  △3三銀右
▲2七銀  △3一角  ▲3八金  △9四歩  ▲6五歩  △5五歩  ▲同  角  △5四金
▲4五歩  △同  歩  ▲6六角  △4四銀  ▲4六歩  △2二角  ▲4五歩  △5五銀
▲同  銀  △同  金  ▲同  角  △同  角  ▲9八飛  △8六歩  (左図)
▲2五歩  △同  歩  ▲5六金  △2二角  ▲4四歩  △同  角  ▲4五金  △4二飛
▲3四金  △同  玉  ▲4五銀  △2三玉  ▲2四歩  △1二玉  ▲2三金  △同  銀
▲同  歩成△同  玉  ▲4三歩  △5二飛  ▲4四銀  △5七飛成 ▲2四銀  △3四玉
▲3五銀右△2三玉  ▲4二角  △同  金  ▲同  歩成△6六角  ▲8六歩  (右図)

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右図の▲8六歩と歩を取った手が先手の藤井竜王にとって大きな一歩。当時の将棋世界誌に掲載された先崎学(現・九段)の観戦記をやや長いが引用したいと思う。
「▲8六歩。驚くなかれ、この辺境の一歩を駒台に置いた瞬間、後手玉には受けがなくなった。一歩、いつも突き捨てたり打ち捨てたりしてぞんざいに扱っている一歩。しかし藤井には竜王を得るための命の一歩だった。まるで砂漠のオアシスのように、それは、そこにあった。ひっそりとおくゆかしくあった」

△1二玉  ▲2四歩  △2二金  ▲4三銀不成△3七竜  ▲同  金  △3九角打 ▲2九玉
まで、101手で藤井猛竜王の勝ち。 (消費時間=▲7時間51分、△7時間59分)

Txt101▲2九玉で藤井が竜王3連覇を達成して2000年を締めくくった。

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△3三銀に▲6六歩と突いたのが図の局面。▲6六歩までの消費時間は、▲藤井九段1時間27分、△永瀬六段1時間35分。
後手は△6九飛と飛車を打つのは▲7八角で飛車が一手で詰んでしまう。後手は▲6五歩がくる前に何か策を講じなければいけない。

Dsc_0022 (二歩得の藤井九段はじっくり駒を進めていく)

Dsc_0060001 (東京・将棋会館の1階では扇子や書籍などのグッズが販売されている。写真はできたばかりの平成27年度全棋士扇子。段位は今年の4月1日時点のもの。現役・引退棋士の署名が入っている)

Dsc_0052001 (本局の両対局者の著書も販売されている)

Dsc_0055(藤井九段が「無我」と揮毫した扇子)

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日本将棋連盟デジタルショップでも扇子やグッズは購入できます。
【日本将棋連盟デジタルショップ】
http://item.rakuten.co.jp/shogi/c/0000000117/