「負けなし」のと金 佐々木五段が緩みなく後手玉に迫っています。▲5三と(53手目)と、強力な攻め駒のと金が後手玉の頭上を押さえました。「5三のと金に負けなし」という格言がありますが、後手玉は間近でにらまれているのだからたまりません。ここから△4四銀▲4三と△3三銀▲1六角(57手目)と進みました。 苦しい阿久津八段は辛抱を重ねますが、佐々木五段は確実に後手玉を追い込んでいきます。この▲1六角が攻防の好打で、浮き駒だった金を守りながら後手陣をにらんでいます。先手優勢がはっきりしました。
恐るべき攻め 18時40分、対局が再開されました。形勢は佐々木五段がいいと見られています。先手は角が持ち駒にあるとはいえ、桂と飛車の軽い動きで攻めを成功させたのは恐るべきこと。必要最低限の準備で動き、攻めの細さは技術でカバー。現代的な価値観の極北をいくような手順です。
夕食休憩 18時、阿久津八段が▲5五金(45手目)に16分使って夕食休憩に入りました。消費時間は▲佐々木五段3時間12分、△阿久津八段3時間42分。夕食の注文は阿久津八段が豚キムチうどん(みろく庵)、佐々木五段が上にぎり、ネギトロ巻き(千寿司)。対局は18時40分に再開します。
低い陣形を生かす 佐々木五段はばっさり▲3二飛成(41手目)と切って迫りました。△同飛に▲5六金(43手目)が継続手で、角の動きを封じながら攻め続ける態勢ができています。 次の狙いは▲5五金△同銀▲5三桂成の中央突破。後手はなかなか桂をタダ取りする展開にはできないようです。相手に飛車を渡すのは反動が厳しくなるものですが、先手は飛車の打ち込みが少ない陣形を生かしています。