2020年7月27日 (月)

佐藤九段は再開の少し前から盤に向かっていました。梶浦六段が戻ってほどなく12時40分になり、対局再開。両対局者の目つきは鋭く、部屋に緊張感が漂っていました。

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12時、梶浦六段が11分使って昼食休憩に入りました。消費時間は▲梶浦六段43分、△佐藤九段1時間1分。昼食の注文は、佐藤九段がビーフストロガノフご飯大盛り(Le Carre)、梶浦六段が和風煮込みハンバーグ(Le Carre)。対局は12時40分に再開されます。

本局で使われている駒は、桂山師作、金龍書の盛上駒です。

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戦型は佐藤九段が得意のダイレクト向かい飛車を選んで対抗形になりました。あらかじめ△5四歩と突くことで、▲6五角の筋を緩和しているのが駒組みのポイントです。梶浦六段は▲9五歩(15手目)と玉側の端の位を取りました。後手から角交換した分だけ先手は手得しているので、その得を玉形の差に結びつけようとしています。

7月6日に開幕した今期の決勝トーナメントも、挑戦者決定三番勝負が近づいてきました。7月中にはベスト4進出者が決まります。現在、20代の梶浦六段が3連勝と快進撃を続けています。同じく若手の藤井聡太棋聖と佐々木勇気七段が敗れ、現在トーナメントに残っている6人のうち5人が40代以上になりました。1組を中心に実績のある棋士が力を見せる中、唯一残った梶浦六段の戦いぶりが注目されます。

7月6日 梶浦宏孝六段(5組優勝)○-●高野智史五段(6組優勝)
7月13日 石井健太郎六段(4組優勝)●-○梶浦宏孝六段(5組優勝)
7月22日 木村一基王位(1組5位)●-○梶浦宏孝六段(5組優勝)
7月23日 久保利明九段(1組3位)○-●佐々木勇気七段(2組優勝)
7月24日 丸山忠久九段(2組2位)○-●藤井聡太棋聖(3組優勝)
7月27日 佐藤康光九段(1組4位)-梶浦宏孝六段(5組優勝)
7月31日 佐藤和俊七段(1組2位)-丸山忠久九段(2組2位)

【第33期竜王戦 決勝トーナメント】
https://www.shogi.or.jp/match/ryuuou/33/hon.html

本局の観戦記は高野秀行六段が担当します。今日の読売新聞朝刊に掲載されている観戦記は、5組ランキング戦決勝の阿部光瑠六段-梶浦宏孝六段戦。終盤の迫力ある対局風景が描かれています。こちらも高野秀六段が執筆したものです。

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