2020年8月17日 (月)

Dsc_3853(得意の一手損角換わりで先勝、丸山忠久九段)

――本局を振り返っていかがでしょうか。

丸山「(6二に)玉を上がるのは予定変更だったので。▲6六歩と突かれたところはあまり自信がありませんでした。取り込むつもりだったのですが、怖くなってしまって」

――これで先勝となりました。第2局に向けて抱負をお願いします。

丸山「まだ1局目なので。引き続き全力を尽くして頑張りたいと思います」

Dsc_3861(敗れた羽生善治九段)

――本局を振り返っていかがでしょうか。

羽生「序盤から激しい展開で、ずっと難しいと思っていたのですが。途中でちょっと攻め方を間違えていたかもしれません」

――第2局に向けて抱負をお願いします。

羽生「また次に向けて頑張ります」

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第33期竜王戦挑戦者決定三番勝負第1局は、図の局面までで丸山九段の勝ちとなりました。終局時刻は20時25分。消費時間は、▲羽生九段4時間50分、△丸山九段3時間29分。

勝った丸山九段は挑戦権獲得まであと1勝です。

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丸山九段は図で△4三飛を指しました。決め手と見られています。▲同歩成は△5八銀▲5七玉△6五桂が一例で詰み筋に入ります。丸山九段の反撃開始から仕留めるまでの手際が見事でした。

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丸山九段が62手目△4八歩から反撃に出ています。図の△4九角はもはや寄せにいっています。決まるかどうかの瀬戸際です。控室では、梶浦六段、三枚堂七段、鈴木大介九段(日本将棋連盟常務理事)が検討していました。後手が押しているのは間違いないようです。


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先手は金得で竜もできました。△7二金には▲3二竜があります。一見、先手優勢に思えますが、先手陣を振り返ると、居玉でと金も作られています。△4八歩がかなりの手で難しいようです。残り時間は▲羽生32分、△丸山2時間32分と大きな差があります。

Dsc_3622(積極的に攻めた羽生九段。攻めたあとの反動を受け止められるか)