好機の歩突き △8六歩(図)は先手からすれば嫌なタイミングで指されました。先手は6八金が盤上から消えて守りが薄くなり、飛車は5七にいて働きが悪くなった直後です。いまが最も不安のある形といえます。後手としては最高のタイミングといえるでしょう。▲8六同銀は守りがさらに薄くなり、▲8六同歩も△8七歩が嫌みな手。実戦は▲2四歩としましたが、△8七歩成が王手で入り、先手の玉形は大きく乱されました。ABEMAの検討では、後手が押しているように見えました。 (丸山九段は△8六歩を手抜いて勝負した)
加速 日中は一手一手が重い戦いでしたが、夕食休憩が明けてからは5分で8手も進みました。先手は後手玉周辺を乱して▲2四歩(△同銀は▲5一角)を狙っています。後手は香得で手番を握っています。激しい攻め合いが予想されます。
夕食休憩 図の局面で夕食休憩に入りました。休憩時間は18時から40分間。消費時間は▲丸山3時間2分、△羽生3時間39分(持ち時間は各5時間)。夕食の注文は丸山九段がヒレカツ定食と赤だし(ふじもと)、羽生九段がちらし中(千寿司)。
後手が打開 △4五銀▲5八金△5四歩で図。後手がじりじりとした展開を打開しました。1歩持てば新たな攻め筋も出てきます。▲5四同歩には△8二角で、飛車取りと△3七歩成が受けづらそうです。 (羽生九段は△4五銀から△5四歩で打開。運命は勇者に微笑むか)
同じ方向性 ▲5五歩△7四歩▲6八金右△4三金右で図。2時間ほどで4手しか指されませんでした。▲5五歩△7四歩は前向きな手、▲6八金右△4三金右は玉を固める手で双方とも方向性は同じです。手を出しにくいというのも同じでしょうか。ABEMAでは図で▲9八香も指摘されています。