2012年7月31日 (火)

62 堀口七段は、「現在の争点は2八の角」だと語る。

局面を見ると、後手の2八角は非常に不安定な格好。
もちろん、先手は▲4八金~▲2九飛と取りに行くだろう。
(単に▲2九飛は、前述した通り△3八歩成▲同銀△4六角成で失敗)

堀口七段「後手の角が取られてしまうのか、それとも生きるか。取られるにしても、ただ取られてしまっては勝負になりません。△1五歩と暴れましたが、果たしてこれが有効かどうか」

「互角」の勝負が続いていたが、激しい攻防を経て、そろそろ模様がはっきりとしてきそうだ。

56_2 三浦八段に好手と思われる手が出た矢先、丸山九段が△2八角と勝負手を繰り出した。

先手が▲2九飛と避けながら角を取りに来れば、△3八歩成▲同銀△4六角成で4五の桂を取ってしまおうという狙いだ。

▲4九飛と逃げてくれるならば、先手の飛車が活躍しにくい形になって後手としては満足だろう。

深く考える程、この△2八角は対処が難しいようだ。
この一手が、後手の反撃の狼煙となるのだろうか。

55三浦八段に、渋く光る好手が出たようだ。

▲6八銀は一見狙いが見えにくいが、いくつもの意味合い、狙いがある手になっている。

堀口七段「恐ろしい手です。▲6八銀は飛車を切る展開になったときに、▲5九金と引いて受ける手を作っています。また次に▲3七飛と取り、△2八角に▲6六角と王手をかける筋もある。単に角を打つと△4四角ですからね。使わせてから打つ狙い。いやー、ただただすごい」

Photo_37

Photo_38

(夕食休憩時間中の対局室の光景。三浦八段はしばらく席を外さずに考え込んでいた)

53_2
堀口七段「進んでみると、後手玉の陣形は悪いのですが、先手が攻めきるのは容易ではない局面に見えます。△3四銀(36手目)を見た時はこれで受けきれているのか心配でしたが、結果的には凄い受けでしたね。先手は、歩が1枚しかないのが厳しいところ。攻めが繋がるかどうか心配です。この▲3九飛は、次に▲3六銀とぶつける狙いでしょう」

Photo_29
(19時の対局再開直後の光景、両者の横には水筒や数多くの飲み物が置かれている)

19時になり、対局が再開されました。
本局のように持ち時間が5時間の将棋は、終局の目安が22時頃。熱戦になれば、24時近くになることもあります。
そういった深夜に大熱戦を繰り広げる展開を見越してか、両対局者は対局に水筒を持参。また、夕食休憩中にペットボトルの飲み物も追加で用意していました。

『頭脳のスポーツ』といったイメージがある将棋ですが、意外にも体力勝負の部分があることを感じさせる1シーンでした。