2021年8月12日 (木)

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▲4五歩に△3六桂は▲同飛で寄せが遠のきます。△6五金が気づきにくい好手です。

20210812h_2▲5九飛△3六桂▲同金に、△7八飛が△4七銀の先手になります。後に先手の飛車を5筋から追い払えば、△5六金と使えるのです。一分将棋にもかかわらず柔軟な思考と視野の広さを示した、藤井王位・棋聖の凄みを感じさせる一手でした。

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△5二銀と埋めて、藤井王位・棋聖も一分将棋です。▲6二飛成なら△6一金があります。しかし、▲6四飛成と馬にぶつけられたときに得かどうか。馬が消えると寄せにくくなる恐れもあります。

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△4八金に▲3七金打△3八金▲同金と進行しています。そこで△4八金と張りつけば、▲3七金打からの千日手が濃厚です。しかし、藤井王位・棋聖は千日手模様を何回か繰り返し、時間を稼いで寄せの構図を描く可能性もあります。