カテゴリ「第33期竜王戦七番勝負第3局」の記事 Feed

2020年11月 7日 (土)

Img_8313 (仁和寺の白壁。このあたりは「きぬかけの路」と呼ばれる)

京都市北西部の三つの世界遺産(対局場の仁和寺のほか、金閣寺、龍安寺)を巡る、全長およそ2.5キロメートルの観光道路です。宇多天皇が真夏に雪見をするために衣笠山(別名きぬかけ山)に絹を掛けたと伝えられる故事にちなみ、「きぬかけの路」と命名されました。

【きぬかけの路】
https://kinukake.com/

Img_8320 (道中にある石碑)

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20201107_46後手陣は控室で予想されていた攻め形に組み上がりました。対する先手は45手目▲7七桂で趣向を見せています。福崎九段によれば、▲6六歩~▲6五歩で後手の右銀を追い返し、あわよくば続く▲7五歩で2六飛の横利きを通して使うのが狙いだといいます。「ここ数手が勝負どころです」とのことです。
時刻は16時。互いに指す手が難しく、封じ手時刻までまだ2時間ほどあるにもかかわらず、控室では「あと数手で1日目は終わりますね」との声も。

Img_8922_z_toyo01 (十分な攻め形を築いたものの、相手に反発される懸念がある。豊島竜王の読み筋やいかに)

15時、両対局者の控室におやつが運ばれました。注文は、豊島竜王が「包み餅」と「グレープフルーツ100%ジュース」、羽生九段が「タルトフロマージュ」と「紅茶」。豊島竜王のドリンクは対局室に用意されます。

Img_9168_o04 (豊島竜王の注文。「御室和菓子 いと達」が提供する)

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Img_9165_o2 (羽生九段の注文。午前のおやつのフルーツ盛合せと同様に「京都ホテルオークラ」が提供)

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【御室和菓子 いと達】
https://itotatsu.com/

20201107_396八地点の先手玉を5八へ。この手を見た畠山鎮八段は「現代調の手ですね」とひと言。

Img_9144_h1400 (控室の盤面モニターに集中する畠山鎮八段)

「後手は△6四銀~△5五歩~△4五歩と中央志向で攻め形を作りたいですね。ただ持ってみたいのは2歩得の先手です。こちらはしばらく受けの展開を目指すことになりそうです」(畠山鎮八段)

豊島竜王の攻め、羽生九段の受け、という構図が見えてきました。

Img_8918_z_habu02 (駒得を生かすには局面を収めるのが分かりやすい。羽生九段の受けに注目だ)

Img_9123_ha02 (13時27分、手番の羽生九段が先に戻ってきた)

Img_9127_ha03 (着座してひと息ついたあと、盤上に鋭い視線を飛ばした)

Img_9136_ha04 (観戦記を担当する高野秀行六段も入室。そして再開1分前には豊島竜王。着座とほぼ同時に対局再開の合図があった)

Img_9139_ha05 (和服を整えながら。この間に羽生九段の着手があった)

Img_9140_ha06 (豊島竜王は着手を確認したあと、考慮に入る前にいったん席を立つ。真後ろに設置されていた暖房機が気になる様子だった。まもなくして緊張感のある勝負の空間に戻っていった)

20201107_3212時30分、図の局面で羽生九段が26分考えて昼食休憩に入りました。消費時間は▲羽生2時間2分、△豊島1時間8分。昼食の注文は、豊島竜王が「御室御膳」、羽生九段が「桜御膳」。対局は13時30分に再開します。

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