カテゴリ「第32期竜王戦決勝トーナメント」の記事 Feed

2019年6月24日 (月)

201906246818時、図の局面で近藤六段が13分使って夕食休憩に入りました。消費時間は▲近藤3時間19分、△梶浦3時間30分。夕食の注文は近藤六段が「冷山菜そば」(ほそ島や)、梶浦四段が「豚しゃぶ弁当(梅しそだれ)」(鳩やぐら)。対局は18時40分に再開します。

Img_4452 夕食休憩時の対局室。

Img_4454 夕食休憩時の盤面。

2019062459図は16時40分過ぎの局面。消費時間は▲近藤3時間4分、△梶浦2時間31分。
飛車を狙われている先手は▲6五歩と角をぶつけて思いきったさばきに出ました。次に▲4四角と角交換すれば▲2六飛と飛車を2筋に戻せます。後手も飛車に逃げられては△2二歩~△2三金の動きが無駄になるので、その順は許せないところ。△8八角成▲同金△6五桂のような順で戦いになることが予想されています。

55図は16時15分頃の局面。
じりじりとした展開が続いていましたが、先手が▲2四歩の合わせから▲3四飛(上図)と横歩を取ったことで局面が動き始めました。先手は歩損を解消しましたが、飛車が狭いことが気がかりな点。先手の飛車を巡る争いから本格的な戦いに発展していきそうです。

48時刻は15時を回りました。
先手が▲3五歩と突いたあと互いに細かく動き合いましたが、現在は再び駒組みに戻っています。ここで中継室に阿久津主税八段が来訪しました。以下は棋譜コメントより抜粋します。

「先手のほうは中央の形がいいので、うまく戦いに持っていければというところです。後手のほうは9筋を押し込んでいることと歩得というプラスがありますから、長期戦になれば指しやすくなりそうですね。ここからは(1)△8五飛と飛車を8筋に戻すか、(2)△6四歩~△6三銀でバランスを取りにいくか。ただ、3五飛と4四角が出っ張った形なので、後手がまとめるのも大変でしょう。形勢はまだ互角です」(阿久津主税八段)

Img_4443 昼食休憩明けの梶浦四段は険しい表情を続けていた。

35図は13時40分頃の局面。
▲3五歩は△同歩ならば▲2四歩△同歩▲同飛で7四歩を目標に動く狙いがあります。△3五同飛には▲3七桂が狙いと思われます。次に▲4五歩で後手の飛車を狭くする狙いがあって、先手、先手で駒組みを進めることができそうです。ただ、1歩損には違いないので、先手だけが得をするという変化ではありません。▲3五歩までの消費時間は▲近藤1時間29分、△梶浦1時間14分。

13時55分頃、実戦はここから△3五同飛▲3七桂と進んでいます。

Img_4450 近藤六段は歩損の代償に手を稼ぐ構想を見せた。

2912時、図の局面で梶浦四段が29分使って昼食休憩に入りました。消費時間は▲近藤40分、△梶浦1時間7分。昼食の注文は近藤六段が「チキン照り焼き弁当(大盛り)」(鳩やぐら)、梶浦四段が「ビーフストロガノフ」(Le carre)。対局は12時40分に再開します。

27図は11時25分頃の局面。
△9五歩と動いた後手は、9筋を詰めることに成功しました。これは大きな主張点です。一方の先手は金銀の動きで後手よりも2手多く指している計算で、これでバランスを取っています。互いに主張があって、まずは互角の序盤戦と思われます。ここからは第二次駒組みに入りそうな雰囲気です。

Img_4366 後手の動きに冷静に対応した近藤六段。