カテゴリ「第31期竜王戦七番勝負第5局」の記事 Feed

2018年12月 4日 (火)

■現地

現地の加賀屋では2日目の5日に大盤解説会が予定されていましたが、好評につき、1日目の開催が決まりました。2日目の受付は終了しています。

日時

 12月4日(火)10時30分~
 12月5日(水)9時30分~ ※受付終了

場所

 和倉温泉 加賀屋 コンベンションホール「白鳳」

料金

 2,000円 当日受付

解説

 三枚堂達也六段、頼本奈菜女流1級

問い合わせ

 和倉温泉 加賀屋 TEL:0767-62-1111

Genchi


■新橋西口SL広場

日時

 12月5日(水)18時開始

場所

 新橋西口SL広場前

料金

 無料

出演

 富岡英作八段、藤森哲也五段、藤森奈津子女流四段

問い合わせ

 新橋商事株式会社 メディア事業部 TEL:03-3503-7339

Shimbashi


■東京・将棋会館

日時

 12月5日(水)15時30分開場 16時開始

場所

 将棋会館2階研修室

入場料

 一般 2,000円ほか

解説

 中原誠十六世名人、小倉久史七段

問い合わせ

 日本将棋連盟 道場 TEL:03-3408-6167

Tokyo


■関西将棋会館

日時

 12月5日(水)16時30分受付 17時開始

場所

 関西将棋会館2階道場

料金

 一般 1,500円(道場入場者1,000円)ほか

解説

 桐山清澄九段、藤井奈々女流2級

Kansai

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20181204c_2田中寅九段、千葉七段、三枚堂六段に封じ手を予想してもらいました。本命手は三棋士とも(1)△6二金(予想図1)。5三の地点を厚くしつつ△5一飛と回る手を作って、先手からの攻めに対応できる形にする意図です。千葉七段は、△5一飛と回る前に8筋の突き捨てを入れておいたほうがいいかもしれないということで、(2)△8六歩(予想図2)も候補手として示しました。
「形勢はまだ難しく、ここからは先手の2七角がどれだけ働くかが形勢を左右する鍵になりそうです」(三枚堂六段)

広瀬八段が封じ手を行うために別室に移動。その間、対局室で待つ羽生竜王は険しい表情でした。しばらくして広瀬八段が戻り、封じ手の入った封筒2通を羽生竜王に差し出します。羽生竜王が署名した封筒を広瀬八段が受け取り、立会人の田中寅九段に預けて1日目が終了しました。

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本局は先手の羽生竜王が矢倉志向の立ち上がりを選びました。千葉七段は序盤の▲7八金(11手目)に注目します。
「飛車先交換を保留していることで、△6四歩と突きにくくしている意味があります。▲2四歩△同歩▲同飛から▲3四飛で歩を狙う筋があるので。本譜は△8五歩を見て▲5六歩でしたが、こういう流れの将棋はこれまでなかったと思います」

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広瀬八段が△5五同角(32手目)と5筋の歩を交換したところで、羽生竜王は▲2四歩△同歩▲2五歩と継ぎ歩で反撃しました。「▲4六銀も自然で、それなら激しい攻め合いになりそうでした」と千葉七段。

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羽生竜王の▲2七角(49手目)が決断の一着で、盤上に大きな動きがありました。飛車の利きを止める位置への角打ちは意表を突きます。千葉七段は「もう少し駒組みが続くのかと思ったんですが……。▲1八角が自然ですが、▲1六角の余地がある分、得ということですね。本局の命運をかけた一手になると思います」と話します。

17時30分、この手を見た広瀬八段が長考に沈んでいます。封じ手の定刻は18時。控室では田中寅九段が封じ手の準備を進めています。

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七尾市は石川県北部、能登半島の東部に位置する市。古くから能登の中心であり、市の名前は、七尾城付近の山の尾根を「松尾・竹尾・梅尾・菊尾・亀尾・虎尾・竜尾」と呼んで、風景を楽しんだことに由来するといわれています。天然の良港である七尾港を有し、漁業、水産加工業が盛んです。

現役の棋士、女流棋士の中では、甲斐智美女流五段が七尾市出身。ほかに石川県出身は、小松市出身の橋本崇載八段、珠洲市出身の井道千尋女流二段、金沢市出身の田中沙紀女流3級がいます。

写真は能登島につながる能登島大橋。石川県で最も長い橋です。

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現地では10時30分から大盤解説会が始まっています。解説は三枚堂六段、聞き手は頼本女流1級。三枚堂六段は記録係の滝口初段について話していました。滝口初段は石田和雄九段門下で、三枚堂六段は石田一門と交流がある棋士です。滝口初段はタイトル戦の記録が今回初めて。記録係を務めるに当たって、先輩にアドバイスをもらったそうです。

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15時になり、両対局者に午後のおやつが出されました。注文は羽生竜王が「ミュゼ、オレンジジュース」、広瀬八段が「ミュゼ、加賀紅茶」。「ミュゼ」は七尾市出身で世界的に活躍するパティシエ・辻口博啓氏によるスイーツブランド、「ル ミュゼ ドゥ アッシュ」のショコラムースです。

Dsc_68771 (羽生竜王のおやつ)

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Dsc_68841 (広瀬八段のおやつ)

【ル ミュゼ ドゥ アッシュ】
https://le-musee-de-h.jp/

13時30分、対局が再開されました。広瀬八段は再開の少し前、羽生竜王は再開時刻を少し過ぎたところでそれぞれ対局室に戻っています。羽生竜王は「時間になっております」の声に「はい」と答えて、しばらく盤面を見つめたあと、おもむろに手を伸ばしました。

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12時30分、羽生竜王の手番で昼食休憩に入りました。消費時間は▲羽生竜王1時間22分、△広瀬八段1時間48分。昼食は羽生竜王が能登牛カレーライス、広瀬八段が能登海鮮丼。対局は13時30分に再開されます。

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