21時過ぎ、永瀬六段が▲3五歩を着手すると、中継室の村山慈明七段と佐々木勇気五段から悲鳴があがりました。
「3六の歩を突いたのならまだ分かりますが、打つのはすごいですね」(村山七段)
「△6二飛とされたらどうするのでしょう」(佐々木五段)
検討ではよくも悪くも▲5四歩と突くしかないのではと言われており、両棋士からすると▲3五歩はかなり意外な一手だったようです。
21時過ぎ、永瀬六段が▲3五歩を着手すると、中継室の村山慈明七段と佐々木勇気五段から悲鳴があがりました。
「3六の歩を突いたのならまだ分かりますが、打つのはすごいですね」(村山七段)
「△6二飛とされたらどうするのでしょう」(佐々木五段)
検討ではよくも悪くも▲5四歩と突くしかないのではと言われており、両棋士からすると▲3五歩はかなり意外な一手だったようです。
上図△4四銀の局面から、▲1五歩△同歩▲1二歩△同香▲7三歩成△同銀▲2四歩△同歩▲2五歩と永瀬六段が動きました。
「でも、先手はここからどう攻めるのでしょう」と佐々木勇気五段。先手は歩だけの軽い攻めなので、手をつなげるのは簡単ではありません。また、佐々木五段はやはり△5六歩が気になるとのこと。佐々木五段の感覚では、先手は攻める前に▲9八玉と寄っておきたいところだったようです(将来の△7六桂や角の王手のラインを避ける意)。
本局の読売新聞観戦記は9月10日から掲載予定。観戦記担当は元女流棋士の藤田麻衣子さんです。藤田さんは先日、将棋ペンクラブ大賞の観戦記部門で優秀賞を受賞されました(今期竜王戦1組2回戦、▲橋本崇載八段-△行方尚史八段戦)。
18時10分、この局面で永瀬六段が11分使って夕食休憩に入りました。夕食休憩までの消費時間は▲永瀬3時間21分、△佐藤3時間22分。夕食の注文は永瀬六段が「とろろせいろそば・大盛」(ほそ島や)。佐藤九段は注文なしでした。対局は19時に再開されます。
43手目▲4六歩の局面から△6四銀▲4五歩△6五歩▲8八玉△3一玉▲7八金△5五歩と進みました。
仮に△5五歩に代えて△4三金右とし、以下▲4六銀△2二玉と進むとほとんど先後同型で先手の1歩得、さらに手番も持っているのでさすがに先手がよさそうでした。△5五歩は▲同歩△同銀▲5六歩△6四銀で歩を2枚手持ちにしてからの△7六歩が狙いでしょうか。