カテゴリ「第26期竜王戦決勝トーナメント」の記事
2013年7月11日 (木)
攻める森内名人
図は2六竜を2二に入った局面。じっと自陣に手を入れ続けてきた森内名人ですが、攻め始めました。
谷川九段、残り1時間を切る
夕食注文
夕食休憩中の特別対局室
夕食休憩
18時10分まで、ここで谷川九段が24分使って夕食休憩に入りました。消費時間は▲森内2時間55分、△谷川4時間0分。夕食の注文は谷川九段がうな重・梅、赤だし(ふじもと)、森内名人は注文なし。対局は19時に再開されます。
単純化させる
図は16時30分過ぎ、△3四歩と打った局面です。ここで▲2四銀と逃げても後手の攻めが難しいと言われていましたが、森内名人は13分の考慮で▲5六歩!と攻めを催促しました。
以下、△3七角成▲同竜△3五歩▲2六竜。
後手が2枚換えに成功しましたが……。
「なるほど、これは局面を単純化させた手順ですね。△5七桂の筋はありますが、▲5八金右△6九桂成▲同玉で左辺に逃がしてしまいます。局面の考える要素が減り、先手の指し手がわかりやすくなったのではないでしょうか」(室岡七段)
持ち駒が増えた後手ですが、攻めの手段が限られていては緩急つけた技で逆転を狙うことができません。つまり、先手が一直線の寄せ合い(▲2一竜など)を選んだ際、負けだとわかっていてもそのレールに乗っかるしかない局面に進んでしまうかもしれないのです。
再び局面を複雑化させることができるかどうか、谷川九段の底力が問われています。