18時前に、新聞解説の鈴木八段に1日目の進行を振り返っていただきました。
鈴木八段「1日目の進行を見て、印象に残ったのは▲7五同銀(75手目、第1図)と△3二金(82手目、第2図)です。▲7五同銀は前例から変化して研究手です。そこから先手が押し気味で攻勢だったのですが、△3二金に▲4四角はなかったか。▲8一竜からは優劣は別にして、渡辺竜王らしく食い付く展開になりそうです。個人的には先手を持ちたいが、陣形の薄さが目立って渡辺ペースにも見えます。
封じ手は△4四同角が本命。他に△6五桂や△7六歩も考えられます」
カテゴリ「第25期竜王戦七番勝負第1局」の記事 
2012年10月15日 (月)
封じ手の様子 2
封じ手の様子 1
渡辺竜王が88手目を封じる
渡辺竜王が88手目を考慮中に、封じ手時刻の18時になりました。18時3分に渡辺竜王が封じ手の意思を示しました。1日目の消費時間は▲丸山4時間17分、△渡辺2時間57分。
1日目で盤上に87手も示されたのは極めて異例。昨年の第1局は71手で終局しましたが、それよりも多く指されたことになります。近年では第22期七番勝負第3局▲森内俊之九段(現名人)-△渡辺明竜王戦で、森内九段が83手目を封じた例があります。
■ニコニコ生放送■
三浦弘行八段>△同角とした後、次の一手が注目ですね。▲4一竜△4三銀と進めば後手の守りが厚くなっています。△4三銀の後、先手としては▲6六銀から▲5五桂を狙いにする感じでしょうか。
次の一手は△4四同角でしょう。形勢判断ですが私は後手持ちです。△同角に▲4一竜で後手が悪いと思えば△7六歩や△6五桂も考えられますが、そう進めば渡辺竜王は大変と見ているとも言えます。明日は午前中から勝負どころになると思います。