カテゴリ「第22期竜王戦七番勝負第1局」の記事 Feed

2009年10月15日 (木)

延暦寺の総本堂ともいえる根本中堂に入りました。

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(根本中堂に入って説明を受ける渡辺竜王と森内九段 ※通常、根本中堂内は撮影禁止です

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(本尊・薬師如来像の前で説明を受ける)

根本中堂は創立当時は一乗止観院といい、これが延暦寺の前身となっています。「延暦寺」の号は最澄が唐に渡る前に比叡山で修業した頃の元号「延暦」から取っており、823年(弘仁14年)に延暦寺の名を賜りました。
薬師如来像の前には「不滅の法灯」が1200年間消えることなく灯り続けています。織田信長の延暦寺焼き討ちの際には根本中堂も燃えてしまいましたが、不滅の法灯は分灯されていたものを使って受け継がれました。このような灯りは油を絶やすと消えてしまうため、「油断」という言葉の語源になったとも言われています。
現在の根本中堂は寛永17年(1640年)に再建されたものです。

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(根本中堂の前で文殊楼について説明を受ける)

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(文殊楼に続く階段)

(翔)

13日の到着後、根本中堂(国宝)をはじめとした延暦寺を見学しました。

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(見学前にNHKのインタビューを収録)

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(境内には無数のお堂がある)

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(収録の邪魔にならないよう、離れたところで待機)

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(森内九段も話の輪に加わる)

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(渡辺竜王の収録が終わり、森内九段の収録が行われている)

(翔)

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上図の局面から、本譜は△8五飛でしたが、自宅解説棋士の3人は△9五歩を検討していました。

長岡四段「ここで9筋(△9五歩)ですか。8筋の歩を交換されてるので、いずれ端攻めが気持ち悪いですね」
阪口四段「対局者は呼吸が合っていますね」
山本五段「合ってるねえ。△4四歩を打たないことを考えてるのでしょうか」
長岡四段「いきなり△9五歩▲同歩△9七歩(参考1図)と垂らしますか、攻めるなら」

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山本五段「▲9六歩(一番上の図)は早かったですね」
阪口四段「しかし△4四歩は打たないと駒組みできないでしょう」
山本五段「△9七歩(参考1図)は▲8六銀で大丈夫でしょう。…危ない?」
長岡四段「それで△4七歩ですか?」
山本五段「なるほど」
長岡四段「▲4七同飛△2八角(参考2図)は受かりそうですね。▲3七角でいいのかな」

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阪口四段「さすがに4筋が空いたままですからね」
山本五段「▲3七角に△同角成▲同桂ですか。でも△4七歩は狙い筋ですね。どうやっても角が打てるようになります」
長岡四段「△5五角のラインが開かないとできないですが」
山本五段「△9五歩▲同歩△9七歩(参考1図)▲8六銀△4七歩▲同飛△2八角(参考2図)には▲1七香△1九角成▲3九金でも大丈夫ですか」
長岡四段「▲3七角を打たないほうが手堅いですね。もう一歩ないときつい」
阪口四段「そうですね」
山本五段「△5二銀のまま攻め手を考えるのが竜王らしいですね。『固めてどかん』の精神」
長岡四段「今が良い形ですからね。ということは△7四歩(参考3図)が本命ですか?」

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山本五段「それで▲6六歩△7三桂という展開ですか。4筋を受けるかどうかで変わりますね」
長岡四段「▲4五歩が気にならないなら△4四歩は打たないという考えはありますね」

(翔)

10時のおやつは昨日と同じく、渡辺竜王がホットコーヒー、森内九段の注文はありませんでした。

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(ホットコーヒー ※昨日の写真です)

カップにある紋章は正確には「菊輪宝」(きくりんぼう)というそうです。

(翔)

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(森内九段が一礼して入室。立命館大学将棋研究会の学生が見学に訪れている)

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(盤側には藤井九段、竹内三段、福崎九段が座っている)

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(続いて渡辺明竜王が入室)

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(駒袋のひもを解く渡辺竜王)

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(駒が盤上に降り立つ)

(翔)