カテゴリ「第22期竜王戦七番勝負第1局」の記事
渡辺竜王、残り10分
森内九段、残り10分を切る
18時頃の大盤解説会
93手目▲8八玉の局面 自宅解説棋士の見解
17時半頃の控室
17時過ぎの控室
78手目△4四銀上の局面 自宅解説棋士の見解
△4四銀上の局面で、阪口四段の見解を伺いました。
「森内九段の▲1五歩から▲3四銀の強襲でしたが、少し無理気味でした。
▲3五歩に△同銀もあったと思いますが、竜王の読みはかなり先にいってました。▲3五歩に△4七歩と飛車筋を止め、▲1八飛に△5五銀から4四の歩を払う手が検討陣の読みにはない好手で竜王の玉形が安定しました。森内九段の4筋の攻めが空を切った感じになってしまいました。
現局面は△4四銀上と歩を払ったところですが、▲5六歩には△7五歩▲同銀△5七角の返し技があります。
私の見解は渡辺竜王が優勢になったと思います」
69手目▲1五歩の局面 自宅解説棋士の見解
69手目▲1五歩の時点で、長岡裕也四段からコメントをいただきました。
65手目は▲2四歩△同歩▲2五歩(参考1図)の継ぎ歩も有力だと思っていましたが、▲4四歩は第一感の攻めですね。
△同銀と取るのは▲2四歩△同歩▲4四角△同金▲同飛△2六角▲3四飛△3三歩▲2四飛△3七角成に▲4三歩(参考2図)と垂らします。
次は▲4二金の一手詰めですし、△同銀には▲4四歩、△2三歩には▲4二歩成で攻めが続きます。こうなれば先手優勢でしょう。
よって本譜は△4二金と引きました。▲4五銀は▲4四歩からの継続で、△4四歩と打たれる手がありません。ここでは△7五歩も有力でした。▲同銀に△7六歩▲8八角△9三角(参考3図)が狙いの反撃。銀が逃げると△5七角成があります。受けるなら▲9七角ですが、△9五歩と突いて先手も忙しい局面です。
本譜の△5三銀も▲5四銀を受ける自然な手。ここでの攻めがわからなかったので、▲4四歩では▲2四歩~▲2五歩と継ぎ歩をするのではと考えていました。4筋より左側からの攻めはないので、▲1五歩・▲2四歩・▲3五歩・▲3四銀の中から組み合わせて攻めるよりありません。▲1五歩と突いたからにはもう収まらず、これは大決戦になります。
現局面は△同歩と取るでしょう。そこで▲2四歩△同歩▲3五歩△同歩▲1五香△同香▲2二歩(参考4図)と攻める手はありますが、△1三桂▲2一歩成△7五歩の反撃が厳しく後手優勢。▲1五香と捨てる筋が成立しないとなると、▲3四銀と捨てて攻めることになると思います。