カテゴリ「第22期竜王戦七番勝負第1局」の記事 Feed

2009年10月15日 (木)

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(103手目、▲7一馬と王手飛車取りがかかった局面)

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(渡辺竜王の考慮中に竹内三段が「渡辺先生、残り10分です」と告げていた)

【棋譜コメントより】
長岡四段「△6二桂と受けて、▲5五角△同歩▲8二馬は、さすがに先手玉が詰み?」
阪口四段「詰むと思います」
その変化はどうやら先手玉が詰む。△7七銀▲同桂△7九角▲同金△7七歩成▲9八玉△8六桂の筋。

(翔)

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(ケーブルの営業はもう終了したが、大盤解説会にはまだ大勢のファンが残っている。宿泊予定の方、マイカーで来場された方の他に「懐中電灯をたくさん持ってきました」と徒歩で下山する予定の猛者もいるそうだ)

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(村田智穂女流初段と藤井猛九段による解説)

(翔)

Ryuou200910141_93 山本五段の見解
「▲8八玉のあと△8四桂▲8五銀△7六銀と迫って、渡辺竜王の玉に詰めろがかからず後手の一手勝ちではないのか? それが危ないなら△4四銀打で余しに行く手もある。△8四桂で△7五歩と突くのは、▲4五桂△3四玉▲5三桂成や、▲5三角といった手が怖い。いずれにしても読み切れる局面になっていると思われる。形勢は70対30で渡辺竜王が良いと思います」

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(モニターより、▲8八玉の一手前、△4九飛を打ちこむ渡辺竜王。左にちらりと映るのが森内九段)

(翔)

Ryuou200910142_78 △4四銀上の局面で、阪口四段の見解を伺いました。
「森内九段の▲1五歩から▲3四銀の強襲でしたが、少し無理気味でした。
▲3五歩に△同銀もあったと思いますが、竜王の読みはかなり先にいってました。▲3五歩に△4七歩と飛車筋を止め、▲1八飛に△5五銀から4四の歩を払う手が検討陣の読みにはない好手で竜王の玉形が安定しました。森内九段の4筋の攻めが空を切った感じになってしまいました。
現局面は△4四銀上と歩を払ったところですが、▲5六歩には△7五歩▲同銀△5七角の返し技があります。
私の見解は渡辺竜王が優勢になったと思います」

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Ryuou200910141_69 69手目▲1五歩の時点で、長岡裕也四段からコメントをいただきました。
Ryuou200910142_69_henka1 65手目は▲2四歩△同歩▲2五歩(参考1図)の継ぎ歩も有力だと思っていましたが、▲4四歩は第一感の攻めですね。
Ryuou200910141_65 △同銀と取るのは▲2四歩△同歩▲4四角△同金▲同飛△2六角▲3四飛△3三歩▲2四飛△3七角成に▲4三歩(参考2図)と垂らします。
Ryuou200910142_69_henka2 次は▲4二金の一手詰めですし、△同銀には▲4四歩、△2三歩には▲4二歩成で攻めが続きます。こうなれば先手優勢でしょう。
Ryuou200910142_69_henka3よって本譜は△4二金と引きました。▲4五銀は▲4四歩からの継続で、△4四歩と打たれる手がありません。ここでは△7五歩も有力でした。▲同銀に△7六歩▲8八角△9三角(参考3図)が狙いの反撃。銀が逃げると△5七角成があります。受けるなら▲9七角ですが、△9五歩と突いて先手も忙しい局面です。
Ryuou200910141_68 本譜の△5三銀も▲5四銀を受ける自然な手。ここでの攻めがわからなかったので、▲4四歩では▲2四歩~▲2五歩と継ぎ歩をするのではと考えていました。4筋より左側からの攻めはないので、▲1五歩・▲2四歩・▲3五歩・▲3四銀の中から組み合わせて攻めるよりありません。▲1五歩と突いたからにはもう収まらず、これは大決戦になります。
Ryuou200910141_69現局面は△同歩と取るでしょう。そこで▲2四歩△同歩▲3五歩△同歩▲1五香△同香▲2二歩(参考4図)と攻める手はありますが、△1三桂▲2一歩成△7五歩の反撃が厳しく後手優勢。▲1五香と捨てる筋が成立しないとなると、▲3四銀と捨てて攻めることになると思います。
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