カテゴリ「第21期竜王戦七番勝負第5局」の記事 Feed

2008年12月 4日 (木)

252
(渡辺竜王の席には懐中時計が置かれていた)

269
(間もなく対局再開)

272
(再開直前に渡辺竜王が入室)

275
(何が見えたのか)

286
(13時半を回ってから、羽生名人が入室)

291
(両対局者がそろった)

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(羽生名人の指した42手目は△8五歩)

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(△8五歩のあと、渡辺竜王はお茶を口にした)

(翔@白浜)

081204_43 福崎九段に解説していただきました。
「先手は矢倉が完成して、ここから攻めていくことになります。『攻めは飛角銀桂』と言いますから。
 ここからは読みの世界。駒がぶつかると変化が多いので考えることになりますね。
 ここで羽生さんがおそらく守りの手を指して、渡辺さんが攻めの手を指すことになるでしょう。攻めの手というのはすなわち歩を突くことです。例えば▲3五歩△同歩▲2五桂。飛角桂が3五に虫眼鏡のように集中しています。
 でも後手も全軍で守っているので大変です。駒を渡すと反撃を受けますから。攻めたら駒得するとか駒が成れるとかプラス面を見出さないと、ただやみくもに攻めてもいけません」

081204_44「あ、△4二銀と引きましたねー。これで渡辺さんが▲3五歩といくかどうか。今やるのか、それとももっといいことが起こる…自分のほうが堅くなる、相手の陣形が崩れるとかなら、待ったほうがいいですね。単純そうに見えて、駆け引きがあるんですよ。人間同士がやっていますから。じゃんけんでも単純だけど、結構考えるでしょ?
 待つなら▲9六歩か▲9八香。▲9六歩は懐が広くなりますが、後手からの端攻めも生じるので、▲9八香でしょうか。
 完成した家にいくら色を塗っても変わらないのと同じで、局面もこれ以上よくはならない飽和状態があります。飽和状態になったら▲3五歩ですね」

(翔@白浜)

081204_41 42手目を羽生名人が44分考えたところで12時半となり、昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲渡辺1時間4分、△羽生2時間5分。対局は13時半に再開されます。

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(渡辺竜王の昼食は幕の内弁当)

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(羽生名人の昼食はにぎりずしとフルーツ)

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(にぎりずし)

239
(フルーツ)

(翔@白浜)

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(対局場のむさし)

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(同じ和歌山県といっても、和歌山市からはだいぶ離れている)

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(むさしの近くでは「梅ソフト」も売られているようだ)

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(むさしの隣にはバスセンター。白浜温泉郷の中心に位置している)

(翔@白浜)

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(控え室から見える白良浜=しららはま)

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(控え室は広々とした、和室と洋間)

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(谷川-矢内戦が指されている。こちらも相矢倉。使われている駒は谷川九段が持参した谷川九段書・熊澤良尊さん作の駒)

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(福崎九段から「矢内さん、座布団2枚敷いたら? 女王なんだから!」と声が飛ぶ)

(翔@白浜)

081204_25_2 久保八段に現局面を解説していただきました。
久保「先手はここから▲3五歩△同歩▲同角~▲3六銀~▲3七桂と組むのが理想形です。▲6八角と上がる一手を省略して玉を囲えるのが大きいですね。例えばここ(左図)で△4三金右なら▲3五歩△同歩▲同角(参考図)と進行します」

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久保「これ(参考図)は先手の作戦勝ちですね。後手はこの形を阻止するために、(上図から)△6四角と上がって、▲3五歩を防ぎます。先手は▲4六銀~▲3七桂と駒組みを進めます。後手は同じことをしようとしても、後手の上に△8四歩と突いているので間に合いませんから、先手の駒組みをけん制する感じの指し方になりますね」

081204_32
△6四角に▲3五歩は、△同歩▲同角に△3六歩▲4六銀△4五歩(参考2図)と、角のラインを生かして攻められる手が残ります。

(翔@白浜)