2020年10月22日 (木)

筋のいい手

202010225917時25分、「このまま封じ手もあり得るか」と言われ始めたところで、豊島竜王が▲5四歩と指しました。控室では、「筋のいい人は▲5四歩」と言われていた手です。
「次の手は難しいところですよ。この局面で確実に封じ手になるでしょうね。もしかすると18時になってもすぐに封じないかもしれません」と青野九段。候補手としては△3六歩が最有力と見られていますが、少し前に青野九段が指摘していた△8六銀もあるようです。また、受けの手なら△3二銀打が考えられるようです。

この手を見た羽生九段は棋譜を手に取って、しばし眺めてから前傾姿勢を強めて考え出しました。なお18時を回ると次の手を封じますが、18時ちょうどに封じなければいけないわけではありません。手番の棋士は、18時以降も指す手が決まるまで、持ち時間の許す限り考えることができます。

Img_3058 豊島竜王は相手が封じることになりそうなタイミングで着手した。