うまく抜けるか どうやら先手玉には詰みがなさそうとのこと。現状は先手の2二の馬を抜きながら自玉が詰まない変化があるかどうかが調べられています。それにしても広瀬竜王は20分残しているなか、決断の早い着手が続いています。勝ちを読みきっているのでしょうか。
寄せきるか、しのぐか 豊島名人は残り7分から3分使って▲9七玉を選択。残り4分になりました。以下△8五桂▲同歩△8六角▲同玉△7四桂でかなり王手が続きます。どうやら広瀬竜王が寄せきるか、豊島名人がしのぐかの勝負となったようです。
どちらか 検討どおりに進み、ここで△8九銀不成のときに▲9七玉で先手玉の詰みが見えないと糸谷八段。「ただ、広瀬竜王はとても落ち着いているんですよね。何か我々が見えていない詰みを読みきれているのかもしれないですが、ひょっとしたら錯覚で詰みだと勘違いがあるのか、どちらかだと思います」と解説しました。
揺れる見解 図は7七で銀桂交換された局面。ここで△8八銀▲2二飛成△同飛成▲同角成△8九銀不成のときに▲8七玉か▲9七玉かに分かれ、いずれも難解極まりない終盤となるようです。少し前までは広瀬竜王が勝勢というような声も聞かれた控室ですが、その空気はすでになく、見解も揺れています。 (継ぎ盤に視線を落とす糸谷八段と里見女流四冠。その表情からも難解さが伝わってくる)
怖いところがある 図は豊島名人が▲6六角と7五から角を引いた局面。この手には当初△3五金がぴったりになると見られていましたが、そこで▲2一飛を藤原七段が指摘。以下△3一銀打▲3三銀△5二玉▲2二銀不成△7七桂成▲同角△8八銀とすれば後手が勝ちそうなものの、ギリギリの勝負になりそうとされています。「よって、ここでは△7七桂成▲同角△8八銀と寄せにいくほうがよさそうです」と糸谷八段は解説しました。
差がつく 図は広瀬竜王が△6五桂と打ったところ。次に△7七桂成が△8九飛成以下の詰めろで、▲7七同金と取っても△7九飛成で一手一手の寄りです。ただここで▲6八銀は△6九飛成や△6九角が厳しく、▲2一飛の攻め合いも△3一銀や△3五金と受けられて継続が難しく、控室では「これはちょっと差がつきはじめていますね」という声が聞かれました。
対応が悩ましい 図は△8七歩と王手で歩を打った局面。小林健立会人は「この歩の対応が難しいですね。ちょっと差がつきはじめているのかもしれないです」と感想を述べました。 (里見女流四冠と継ぎ盤検討する小林健二九段)
猛攻のしどころ 図は豊島名人が飛車取りに角を打ったところ。飛車が逃げれば▲5四桂が厳しくなる仕組みです。ただ鈴木九段は「この瞬間は先手は次は▲8四角と飛車を取るよりなく、ここは広瀬竜王の猛攻のしどころではないかと思います。第一感は△4八とですが、飛車打ちの王手もあるかもしれないですね」と解説しました。本譜は広瀬竜王はここで△2九飛の王手を選んでいます。 (公民館の庭園内にある池で泳ぐ鯉たち)
豊島名人、勝負に出る 図は△3七歩成と2八の飛車取りに歩を成った手に対し、豊島名人が▲2五飛と飛車で桂を食いちぎって勝負にところ。控室では本局は終局が遅くなりそうと話されていましたが、鈴木九段は「これは一気に終盤戦ということもありそうですね。ただ先手が少し無理をしているようには思うのですが」と、この飛車切りについての印象を述べました。なお、豊島名人はこの2手前の▲5八金で、残り1時間を切っています。対して、広瀬竜王は残り2時間ほど残しています。 (動画取材に解説する鈴木九段)
力をためる 図は16時前の局面。広瀬竜王は先手の飛車を二段目につり上げてから△2四金と力をためました。控室では△3九角が予想されていたところで、糸谷八段は「力をためましたね。これは次に△3七歩成▲同金△3九角を狙っています」と解説しました。