20時54分、玉頭攻めの△8五歩に、豊島名人はじっくり49分考えて▲4三歩成(上図)とし、後手玉の寄せを目指しました。次に先手に手番がくれば、▲8二金が厳しい手になります。実戦は▲4三歩成以下、△8六歩▲同銀△同桂▲同金△8七歩▲同金△6九角(下図)までは早いペースで進行。△6九角は△7八飛▲9七玉△8八銀以下の詰めろですが、▲7八歩と受ければ後手から詰めろを続ける適当な手段が難しいようです。例えば自然な△8一飛には▲5二と△同銀▲8二歩(△同飛なら▲7四桂が王手飛車取り)が利きます。
(豊島名人が勝ちに近づいていると見られる)