2019年8月の記事
感想戦
終局直後の対局室
挑戦者決定三番勝負の日程と対局場
第32期竜王戦挑戦者決定三番勝負は、豊島将之名人と木村一基九段の争いとなります。
三番勝負の日程と対局場は以下の通りです。
第1局 8月13日(火)関西将棋会館
第2局 8月23日(金)東京・将棋会館
第3局 9月5日(木)東京・将棋会館
木村九段が挑戦者決定三番勝負に進出
広瀬章人竜王への挑戦を目指す第32期竜王戦決勝トーナメント準決勝の▲木村一基九段-△永瀬拓矢叡王戦は、20時39分に87手で木村九段の勝ちとなりました。消費時間は▲木村4時間1分、△永瀬4時間30分。
木村九段は第21期(2008年度)以来、通算5回目となる挑戦者決定三番勝負進出です。豊島将之名人との三番勝負第1局は、8月13日に関西将棋会館で指されます。
後手の反撃
永瀬叡王は▲4三角成に対して△4七成桂▲同玉△4五香(下の図)と先手玉に迫りました。先手玉が危なそうに見えますが、▲5八玉と引いて大丈夫そうです。以下△2八竜は▲6九玉で先手玉は詰みません。
実戦は図から▲5八玉に△4八香成と進んでいます。▲4八同玉は△4六竜の王手馬取りがやっかいでしょうか。ですが、△4八香成には▲6八玉で先手が残しているでしょうか。先手は勝勢に近いとはいえ、まだまだ緊張感のありすぎる局面が続いています。後手玉には依然として▲5二金△6三玉▲5三馬△7四玉▲6四馬右△8五玉▲7五馬△9五玉▲8六銀△9四玉▲8五馬の詰めろが掛かっています。
後手玉を追い詰める
木村九段は▲4一銀△6二玉▲8二角成と予想された順で後手玉を追い詰めました。△6四歩と逃げ道を開けても▲4三角成と踏み込む手がありそうです。以下△2八竜の王手は▲6九玉で先手玉が詰みません。先手が勝勢といえる局面になったようです。
玉は包むように寄せよ
19時30分過ぎ、局面が佳境を迎えています。図から▲4一銀△6二玉▲8二角成と迫れば、後手玉が▲7一銀△同金▲5二金の詰めろになります。「玉は包むように寄せよ」といった格言どおりの寄せが見られるのでしょうか。
ようやく進む
19時10分ごろ、永瀬叡王の手がようやく動きました。△3三同銀は夕食休憩を挟む1時間8分の考慮でした。以下、▲3三同歩成△5二玉▲3二と△3七銀(下の図)と進んでいます。永瀬叡王は銀を打って香の利きを止めてチャンスをうかがいます。対して木村九段は駒得を生かして押し切れるのでしょうか。