上図は飛車を取らずに△７六桂の王手を決めたところ。▲６九玉なら△９七角成▲同飛△６八飛▲７九玉△３八飛成で、▲同金に△８八銀の王手飛車取りがあります（変化図）。木村九段は▲７七玉と上がり、△８六歩▲８九飛△５七角成と進みました。 （豊島名人は自玉が安泰なまま調子よく攻める）

豊島名人は50分の長考で桂を成りました。▲９七同飛に△７五角で飛車を串刺しにし、飛車の入手を確定。飛車を持てば先手玉を攻略しやすくなります。木村九段は▲８七飛引としました。

（写真は昼食休憩明け直前の木村九段。後手陣を攻略するすべはあるか）

本局は「木村」九段と豊島「名人」の対戦。関西将棋会館３階には、往時の「木村名人」こと木村義雄十四世名人の肖像画が飾られています。

（実力制によるタイトル獲得の第１号だった）

（略歴） 

上図は△８八歩▲同飛上で飛車を８八に呼び寄せて△８五歩と打ったところ。（１）▲９六飛は△７五歩に、▲９三香成△同銀▲同飛成には△７四角（変化１図）で竜が捕まってしまいます。

（２）▲８五同桂は△同桂に、（Ａ）▲同飛だと△７六桂が王手飛車取り（変化２図）。

（Ｂ）▲９二香成は△同香で、次に▲８五飛と桂を取れるように▲８九飛と引くと、△９八香成▲５九飛に△８八成香（変化３図）と迫る手があり、▲８八同飛は△７六桂の王手飛車取りです。△８八成香では△９七桂成も考えられ、いずれにしても後手に楽しみのある展開と見られています。

棋士室を訪れている村田智弘六段は、先手が痛いのではないかとの見解です。

（モニターを見つめる村田智六段）

（豊島名人がうまく技をかけたか）

立秋が過ぎたとはいえ、本日も大阪は35度まで気温が上がるようです。

（曇りがちとの予報もあるが、青空も見られた）

（関西将棋会館の近くで元気に鳴くセミ）

（細い幹１本に２匹）

14時前、木村九段はいよいよ▲９四歩と突き出しました。△９四同歩▲９三歩△同桂▲９四香と進んで下図。棋士室を訪れた村田顕弘六段は、△８五歩▲９六飛△８一角の順を挙げ、後手が簡単に潰れるようには見えないとしています。

（村田顕弘六段が棋士室を訪れ、さっそくモニターに注目）

13時頃に新聞解説の村山慈明七段が訪れました。

（26手目△８七歩の変化にも詳しい飯島栄治七段とは同門の兄弟弟子）

（糸谷哲郎八段は中継を見ながら盤面モニターに目をやる）

（大橋貴洸五段は見解を述べた）

（モニターには42手目△５五角の局面が映る）

（糸谷八段も意見を交わす）

（手番の木村九段が先に戻ってきていた）

（豊島名人が戻ってくると、前傾姿勢に）

（再開直前）

（再開の声がかかったが、木村九段は考え続けていた）

（午後の戦いが始まる）

（昼食休憩時の盤面）

（昼食休憩時の御上段の間）

（木村九段は盤との間に扇子と懐中時計を置いていた）

（木村九段の昼食）

（みんみんの焼きめし）

（豊島名人の昼食）

（イレブンのサービスランチで一口ヘレカツ）