対局が行われている臨江閣は、明治時代に建造された近代和風の木造建築物。本館と茶室は群馬県の重要文化財で、別館は前橋市の重要文化財に指定されています。
臨江閣に隣接する日本庭園の入り口。竜王戦第3局の期間中は、対局環境を守るために閉園されている。
臨江閣の2階から臨む利根川。
臨江閣に使われている「江」の字は中国の長江や揚子江などに見られるように、大きな川を意味しています。そして、臨江閣における江は、付近を流れる日本最大の流域面積を誇る利根川のこと。利根川を目前に臨む閣(2階建など高く構えた御殿)ということで、臨江閣の名が付けられたそうです。
公園側から見た臨江閣。
前橋を象徴する建造物の臨江閣ですが、実は近年まで前橋市民や群馬県民の間でも認知度は高くなかったといいます。せっかくの素晴らしい文化財がもったいない、ということで、昨年の2月から今年9月まで建物の修繕工事を行い、周囲の伸びすぎた樹木なども適度に処分して、伝統を残しながらも、近代的なトイレなども整備されて、人気の観光スポットとして生まれ変わったとのことです。