(終局直後の特別対局室。すでに両対局者で言葉を交わしていた)
(7期ぶりの七番勝負出場を決めた羽生二冠。永世竜王を懸けたシリーズに臨むことになる)
◆羽生二冠の談話
――激しい戦いが続いた将棋でしたけれども、どの辺りで優勢を意識されましたか。
羽生 最後までちょっと分からなかったですね。際どい攻防が続いて。最後、3六に角を成った局面(122手目)は勝ちなんじゃないかと思ったんですけど。本当に最後の最後ですね。
――永世七冠に挑戦するシリーズになりますけれども、どのような心持ちで臨まれますか。
羽生 竜王戦の七番勝負は久しぶりなので(7期ぶり)、気持ちを新たに臨みたいと思います。
――永世七冠はあまり意識されずに。
羽生 そうですね。まだこの将棋が終わったばかりなので、特にいまのところは。
――渡辺竜王との七番勝負は久しぶりということになります。
羽生 そうですね。前は2010年なので、間は空きました。大分、時間がたちましたので、なんといいますか、また違った面白さの出るシリーズになればいいのかなと思っています。
◆松尾八段の談話
――本局を振り返っていかがですか。
松尾 戦いが起こってすぐ駒を損したんですけど、難しいか、少し指せるかなという感じでいました。ただ、ちょっとその判断が間違っていたのかもしれません。中盤はねじり合いでしたけど、その辺りでミスをしてしまったかなあという感じがしています。