2017年7月8日の記事

2017年7月 8日 (土)

20170708d

佐々木五段が積極的な動きで後手陣に襲いかかっています。2筋で飛車先交換したかと思われたところで、▲3四飛(39手目)がぎょっとする踏み込み。ここで△3三歩や△2五角と打たれると飛車が助かりません。いきおい飛車を切って攻め込むことになりますが、相応の戦果が上がらないと、駒損が残って苦しくなります。果たして佐々木五段はどこまで読んで成算を得たのでしょうか。阿久津八段は時間を使っています。

Img_2270

(昼食休憩再開時の佐々木五段。一気の踏み込みを見せた)

20170708a

阿久津八段は8筋の歩を交換してから棒銀の立て直しを図りましたが、佐々木五段は▲7七桂(31手目)と守りの桂を跳ね出しました。後手からの△8五銀の進軍を防ぎながら、速攻を狙っています。次に▲4五桂△4四銀▲6五桂が二刀の桂を振り下ろす攻め。後手はこの筋をまともに喫しては防戦困難になりそうです。阿久津八段の対応が注目されます。


20170708c

参考図は▲7七桂(31手目)に△4二玉▲4五桂△4四銀▲6五桂と進めたもの。左右両桂が中央を狙って、後手の棒銀を置き去りにしています。


千駄ヶ谷駅の改札を出て右手に徒歩数分のところには、出前でおなじみの「みろく庵」があります。千駄ヶ谷駅のホームには駒のオブジェがありましたが、工事のため1週間ほど前に撤去されたとのことでした。戻されるのは駅舎が新しくなってからになるそうです。

Img_2283001

Img_2288

Img_2285

東京・将棋会館の1階には藤井聡太四段のクリアファイルを求めてか、多くの人が訪れていました。将棋会館の近くには鳩森八幡神社があります。境内には将棋堂があり、新年にはここで祈願祭が行われます。

Img_2322

Img_2318

Img_2319

対局が再開する直前、阿久津八段は記録係に話しかけて、観戦記者のお茶を新しいものにするようにいっていました。厳しい表情がふっと和らぎます。佐々木五段が対局室に戻り、ほどなく12時40分になって対局再開。佐々木五段は扇子であおいでから、盤上に手を伸ばしました。

Img_2259

Img_2256

Img_2257

Img_2264

12時、佐々木五段が20手目の局面で25分使って昼食休憩に入りました。消費時間は▲佐々木五段57分、△阿久津八段32分。昼食の注文は佐々木五段が肉豆腐定食餅入り(みろく庵)、阿久津八段は注文なし。対局は12時40分に再開されます。

本局の使用駒は久徳作、清安書の盛上駒です。

Img_2240

Img_2251

Img_2249

Img_2253

Img_2252

Img_2254

20170708b

戦型は角換わりになりました。最近の先手は「隙あらば速攻」という構えが流行していますが、本局では後手の阿久津八段が△8四銀(20手目)と棒銀で積極的な方針を打ち出しました。
棒銀といえば加藤一二三九段の得意戦法。加藤九段は6月20日に行われた竜王戦6組昇級者決定戦で高野智史四段戦に敗れて、引退が決まりました。読売プレミアムには加藤九段の連載があります。


Dsc_5823

(6月20日、朝の加藤九段。撮影:牛蒡)