2016年12月の記事
感想戦
終局直後
―― 本局を振り返っていかがでしたか。
渡辺 かなり攻められる展開だったので、一気に潰されないように指していました。
―― どのあたりで、優勢になったと思いましたか。
渡辺 後手の攻めがひと息ついて、▲8三角と打ったあたりは 少し指しやすくなったかなと。勝ちだと思ったのは、最後に寄せの手順が見えてからです。
―― シリーズを通して、振り返ってみると。
渡辺 いろんな将棋がありましたけど、苦しいシリーズでした。
―― 今シリーズは角換わりが、7局中4局でした。
渡辺 先手番でも、あまり勝てませんでしたし、第6局もいいところがなったので、今回は作戦を変えてみました。
―― 直前に挑戦者が変更になって、思うところもあったと思うのですが。
渡辺 いろんなことを考えながら、シリーズをやっていました。
―― 盤上は盤上という感じですか。
渡辺 そこまで簡単に割り切れるものではないですが……。いろんな ことを思いながら、やっていました。
―― 本局を振り返っていかがでしたか。
丸山 序盤で苦しくしてしまったかなと。具体的にどうすれば よかったか、分からないですね。
―― シリーズ全体を振り返って、どうでしたか。
丸山 いろんな将棋があって、どれも難しかったです。頑張ったので、仕方がないですね。
―― 今シリーズは角換わりが、7局中4局でした。
丸山 1手損なので、ちょっとおかしくなると……。難しい将棋が多かったですね。
―― 直前に変更で挑戦者になられましたが。
丸山 びっくりしましたが、盤上ではベストを尽くそうと思っていました。
渡辺竜王が勝って防衛を決める
107手まで、渡辺竜王が勝ちました。終局時刻は15時53分。消費時間は▲渡辺7時間8分、△丸山5時間32分。この結果、第29期竜王戦七番勝負は渡辺が4勝3敗で防衛。2期連続、通算11期目の竜王位を獲得した。七大タイトル獲得は通算18期目。