2016年10月の記事
感想戦(2)
感想戦(1)
終局直後
丸山九段が勝利
第2局は丸山九段が98手で勝ち、1勝1敗のタイに戻しました。終局時刻は18時37分。消費時間は▲渡辺7時間40分、△丸山7時間58分(持ち時間は各8時間)。第3局は11月7・8日(月・火)に山形県天童市「ほほえみの宿 滝の湯」で指されます。
18時15分ごろの控室と大盤解説会
局面は最終盤へ
図は82手目△5五角まで。先手が▲4三銀と攻めるのは△同金▲同飛成の局面が△8八銀からの王手が危険なうえに△2二玉と逃げられても大変そうです。
渡辺竜王は17分使って▲6四飛。これには△7六桂▲8七金△7五桂▲7六金△8七歩と攻めると予想されています。穴熊の先手玉にも詰めろがかかるようになりました。
中村太地六段に聞く
17時30分現在、局面は81手目▲4四同飛まで進みました。先手が攻めていますが、後手の反撃が厳しいため、先手よしの変化は見つかっていません。
大盤解説会の休憩中に、中村太地六段に話を聞きました。
中村太六段「個人的に△8四桂(76手目)に驚きました。ですが、進んでみると後手がよく感じます。さかのぼって、▲4一銀(75手目)のところで▲2三歩や▲4九飛も有力だったなとあとから思いましたが、△8四桂がいい手でした。△8七歩自体は見えるのですが、△8四桂との組み合わせは『これで間に合うの?』という感じでした。丸山九段の判断がすごいなと思います。一手一手に選択肢があって、どれも難しい。濃い内容で、面白い将棋です」
17時10分ごろの大盤解説会
鈴木八段の17時の見解
局面は78手目△2四馬まで進みました。鈴木八段に見解を聞きました。
鈴木八段「全体的に駒損の先手が攻めて、後手が受ける展開が続いています。▲3三同馬(59手目)は意表の攻めでしたが、ほかは自信がなかったのでしょう。
後手がギリギリの攻め合いに持ち込んでいます。私は先手がいいと思っていましたが、調べてきて難しいということが分かってきました。丸山九段はほぼノーミスで進めているのではないでしょうか」