2015年10月14日 (水)

前夜祭1

18時から前夜祭が行われました。

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20151014_zenyasai2 (大野茂利・読売新聞東京本社執行役員北陸支社長のあいさつ)
「いよいよ第28期竜王戦七番勝負が開幕となります。宇奈月での竜王戦は4回目となりますが、第1局は宇奈月はもちろん、北陸でも初めてのことです。新しい竜王になられて連覇を目指す糸谷竜王、かつて9連覇を成し遂げた渡辺棋王、注目の対局を宇奈月で迎えられることを主催者としてうれしく思っています。と申しますのも、北陸では約半世紀の悲願とされてきた北陸新幹線が開業して、国内外からの観光客でにぎわっており、宇奈月でも観光客が4割近くも増えているとお聞きします。立山の山頂は雪で真っ白になってきていまして、徐々に紅葉も始まっています。秋の観光シーズンで注目されている時期です。
また、地元の黒部市は平成の大合併から10周年。新庁舎も完成して、10日には記念式典も行われました。新しいスタートの年であります。そういう年に注目の対局を迎えられることを本当にうれしく思います。糸谷竜王は昨年、金沢で竜王になられたということで、北陸は縁起のいいところだと思います。渡辺棋王にとっても竜王戦は縁のある棋戦ですし、思い入れも強いとうかがっております。期すものも大きいのではないかと思います。名勝負が展開されることを期待しております。
北陸は将棋ファンが多く、この対局を楽しみにしておりました。対局以外にも、大盤解説、指導対局、サイン会など、いろいろなイベントがありますので、ファンのみなさまも存分に楽しむことができると思います。緊迫した対局を前に短い時間ではありますが、今日は酒と料理で宇奈月の夜を楽しんでいただければと思います」

20151014_zenyasai3 (中谷延之・黒部市副市長)
「ただいま市長は海外出張中でございまして、メッセージを預かってまいりました。紹介させていただきます。
『今春3月に北陸新幹線が開業いたしまして、春以来、多くの観光客が訪れて、にぎわいを増しております宇奈月温泉を舞台に、将棋界で最高のタイトル戦であります第28期竜王戦が開催されることを大変よろこんでおります。今年は黒部市新市制10周年の年でもあり、しかも竜王戦第1局の開催は北陸では初めてであるとのこと、大変に意義深いことだと思っております。宇奈月対局の開催におきまして、ご尽力をたまわりました関係者のみなさまに心から感謝を申し上げます。
糸谷竜王と渡辺棋王には、明日の大一番を控えまして、リラックスとはいかないまでも、海の幸、宇奈月温泉の湯、人情、おもてなしに触れていただきたいと思っております。竜王戦は段位や年齢に関係なく挑戦できることもあり、これまで幾多の名勝負が繰り広げられてきたと聞いています。明日も歴史に残る対局になりますことを期待しております。
結びになりますが、本日お集まりのみなさまの今後のご発展を祈念申し上げて、歓迎のあいさつとさせていただきます。平成27年10月14日、黒部市長、堀内康男』」

20151014_zenyasai4 (谷川浩司・日本将棋連盟会長のあいさつ)
「私事ですが、宇奈月温泉に来るのは3回目になります。最初は観光でまいりまして、トロッコ電車に乗ったり、アルペンルートを楽しんだりしました。2回目は対局、3回目が今日です。北陸新幹線ができて本当に便利になりました。
糸谷竜王は大阪から、渡辺棋王は東京からまいられたのですが、タイトル戦開始の緊張感の中にも、ちょっとワクワクした旅行気分で来られたのではないかと思います。竜王戦を通じて、黒部、宇奈月を全国的にアピールできればと思っております。
今期の竜王戦は、糸谷竜王と渡辺棋王という、本当に楽しみなカードになりました。昨年、糸谷竜王のタイトル獲得は衝撃的でありまして、新しい時代が来たことを実感する出来事でした。それから1年、防衛戦を迎えてどのような戦いを見せてくれるのか、楽しみにしております。渡辺棋王は唯一の永世竜王資格保持者でありますので、挑戦者になったというよりも、七番勝負の場に戻ってきたというほうが正しいかもしれません。渡辺棋王は竜王獲得10期もかかっております。
現地では明日、明後日と解説会があり、土曜日にはイベントも開催されます。タイトル戦の初日の解説会は、通常ですと、のんびりしたところもあるものなのですが、お二人は早見え早指しですので、初日から目が離せない将棋になると思いますので、将棋ファンのみなさまには、ぜひ明日から解説会にお越しいただきたいと思っております。今期の竜王戦七番勝負が素晴らしいシリーズになることを期待しまして、簡単ではありますが、ごあいさつとさせていただきます」

20151014_zenyasai5(村上義和・日本将棋連盟富山県支部連合会会長のあいさつ)
「宇奈月で竜王戦が行われると聞いてから、いまかいまかと待ち望んでいたのですが、ようやく明日から行われることになりました。竜王戦の富山対局は今回も含めて11回目になります。ほかの県の方からうらやましがられたこともあります。これもすべて読売新聞社さまや日本将棋連盟さまのご厚意だと思っております。本当に感謝申し上げます。
将棋ファンのみなさまには、阿久津八段と井道女流初段の解説で将棋を勉強していただければありがたいと思っております。私も会場でワクワクしながら観戦しようと思っています。第1局ということで糸谷竜王も渡辺棋王も気合が入ることかと思います。お二人の活躍を願っております」

20151014_zenyasai6 (辻靖雄・黒部市議会副議長が乾杯の音頭を取った)
「黒部で竜王戦を開催していただけるのは最高の喜びであります。北島三郎の『歩』という歌に「と金で大暴れ」という一節があるのですが、第1局はそのような息詰まる一戦になるのではないかと、本当にワクワクしております。それではお二人の健闘を期待いたしまして、杯を上げたいと思います。乾杯!」

20151014_zenyasai7 (乾杯!)

(書き起こし=牛蒡、写真=銀杏)