対局者に花束と記念品が贈呈されたあと、決意表明が行われました。
(糸谷竜王)
「みなさま、こんばんは。札幌に対局で来るのは3度目になります。1度目はプロ・アマ戦(注・『週刊将棋』の企画)で、来たときは勝たせていただきました。2度目はこの間ですね。JT杯で、三浦(弘行九段)先生に敗れてしまいました。今回が3度目で、ぜひ勝ち越しを狙いたいと思います。
北海道に来たときには、お刺身やラーメンを食べさせていただいて、ダイエットには苦しいのですが(笑)。おいしく食べさせてもらっています。
明日から竜王戦第2局です。ハロウィンの時期ということで、北海道のかぼちゃにちなんで、何か話そうと思ったのですが、まとまらないので、やめておきます。おばけと同じように、みなさまに楽しんで頂けるよう、努力致します。どうもありがとうございました」
(渡辺棋王)
「みなさま、あらためまして、こんばんは。北海道へは何度も来ています。ひとくちに北海道といいましても、広いですね。札幌での思い出は、10年以上前に、別の棋戦になりますが、初めてタイトル戦に出たときに、初めて札幌に来まして、タイトル戦に出ると遠いところに行けて、おいしいものが食べれて、将棋も指せて。『いいものだなぁ』ということを、当時19歳だったのですが、感じました。これからタイトル戦にたくさん出たいなあと思った記憶があります。ということで札幌は印象に残っている土地です。
対局以外では、趣味が競馬なので、プライベートで夏の札幌とか、来ています。やはり毎回、食べ物を楽しみに来ています。今回は対局なので、食事を楽しむという余裕はないかもしれませんが、厳しい対局の合間に気持ちをやわらげて、いい将棋を指したいと思っています。
昨年も札幌に入ってまして、その時は対局ではなく、競馬のイベントで来ていました。ちょうど1年前の、これぐらいの季節でして、今週末に行われる天皇賞(秋)というレースの予想で、その時は来ました。そこに『ウインズ札幌』があると思うのですが、そこで予想(注・ウインズ札幌「天皇賞(秋)展望トークショー」および「公開十面指し」)をしまして、それがそのときは当たったんですね。この時期の札幌は自分にとって勝負運があるかなと。今回はたまたま、1年前の同じ週に札幌で、対局があるというのも何かの縁かなと、思います。自分にとっては、ちょっとした心強いデータかなと感じています。
明日から第2局ですが、第1局は残念ながら敗れてしまったのですが、内容的に白熱した将棋でしたし、反響も大きかったと思うので、札幌は目の肥えた将棋ファンの方もたくさん来ていただけると思うので、そういった方々に満足してもらえるような将棋を指したいと思います。よろしくお願いします」
(写真=紋蛇、文章=吟)