2014年11月の記事

2014年11月 6日 (木)

第3局現地大盤解説情報

現地では2日目の11月7日(金)、大盤解説会やイベントが予定されています。

解説者は竜王3期の実績を持つ藤井猛九段をはじめ田村康介七段、戸辺誠六段、及川拓馬六段、竹部さゆり女流三段、上田初美女流三段、室谷由紀女流初段が参加予定。また立会人の森下卓九段、読売新聞解説の飯島栄治七段も登場する。

当日受付/入場料2000円
※飲み物付き
※「次の一手クイズ」を出題、正解者には抽選で両対局者直筆色紙や竜王戦記念扇子書籍等を贈呈

Dsc_0354(今期の竜王戦記念扇子。森内竜王が『祥』、糸谷七段が『想』と揮毫)

※素足、サンダル、飲酒されての来場は禁止させていただきます。
詳細は下記にてご確認下さい。
【第27期竜王戦七番勝負第3局 大盤解説会・イベントのお知らせ】

関西将棋会館大盤解説会

解説者は北浜健介八段、山崎隆之八段、香川愛生女流王将。

料金は1500円(道場入場者は1000円)
詳細は下記にてご確認下さい。

【関西将棋会館 大盤解説会】

Dsc_0537(19時から帝国ホテル内にて関係者のみの夕食会が開かれた。乾杯の発声は森下九段)

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Dsc_0544(自家製チャーシューなど五種盛り合わせ)

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Dsc_0558(ハワイ産のエビを使用したチリソース煮)

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Dsc_0569(ドーンと鶏の釜焼き。こちらを取り分けていただく)

Dsc_0572(外はパリパリで美味)

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Dsc_0585(締めのデザートはタピオカ入りココナッツミルク。食事会は2時間ほどで終了した)


立会人の森下九段と飯島七段に封じ手予想などを聞きました。

森下「序盤早くてびっくりしました。△7三桂に▲2五歩△3三銀▲4五歩とあまりに早く進んだので。1分とか2分で指していったんですよね。指す手が決まっているから、仕方ないと言われたらそうなのですが、少し立ち止まって考えそうなところでした。△8六歩に私は渡辺二冠に▲8六同銀とされたのですが、大きな分岐点でも22分で▲8六同歩とされました。
▲2四歩を突いていませんが、従来から考えていたのか、うっかりだったのかいろいろ考えたくなるところです。△8一飛に▲7二角△8四飛▲6一角成△6三銀の展開でどうかと思っていたので▲8二歩は意表でした。部分的な悪形ですから。△6二金は攻めに厚みを加えた手ですね。Ponanzaは△4二金右を読んでいたそうです。難しいですが、私は△4二金右だと攻めに厚みがないので△6二金の方が安心感があります。ベテランは玉が薄くなりやすいそうです。バランス重視にしがちで薄くなるということだと思います。
封じ手ですが、▲2四歩、▲4五桂、▲7四歩が有力です。一本▲2四歩がいいのかどうか。△同銀と取られると▲4五桂が空振るかもしれません。また、▲7四歩は△3六歩から△3七歩成が嫌らしい。ですので単に▲4五桂ではないかと思いますね。局面の優劣はすでについていると思いますが、どちらがいいかは分かりません。Ponanzaは後手良しとみているそうですが、私には分かりません。森内竜王の△6二金は攻め合い志向ですので、どう自陣への反動を少なくしながらきびしくせめられるか、パンチを深く入れられるかどうかですね。駆け引きをする展開になりにくいので激戦は確実です」

飯島「やはり、糸谷さんが▲2四歩を突かなかったことが影響しているかどうか。後手は歩が4枚ありましたから。▲8二歩から▲7四角の指し方は糸谷さんらしいと思いました。上部を開拓する前段階と感じます。森内竜王も安全な△4二金右でなく、△6二金とされたのが印象に残ります。数手進めば分かるところもありますが、現段階では難しいですね。面白い形になりそうです。どういう攻め合いになるか。先手は▲2四歩がタイミングよく入れば良くなりそう。後手は6二金が遊んでしまうか有効に働くか。2筋の突き捨てや、後手の右金の位置といった部分的な状況が全体に影響しそうです。
封じ手予想は▲4五桂を本命にします。糸谷七段は手厚さを重視するタイプと思いますので、▲4五銀は△5五角▲2七飛△3七角成▲同飛△4五銀となると厚くならないのでやらないと思います。明日も糸谷七段は手厚さが消える変化は嫌うと推測して考えたいです」

Dsc_0492(糸谷七段が封じている間、対局室で待つ森内竜王)

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Dsc_0509(糸谷七段が書き終えた封じ手を持って対局室に戻る)

Dsc_0514(封じ手の封筒に割り印のサインをする森内竜王)

Dsc_0521(糸谷七段が森下九段に封じ手を手渡す)

Dsc_0531(一礼して1日目の対局は終了。明日9時から対局は指し継がれる)


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先手の▲8三角成に対し後手の森内竜王が△7七歩と反撃したのが図の局面。
「2日目のお昼でもおかしくない局面です。もう互角ということないです。どちらかに形勢は傾いているはずです。どちらかは分かりませんが」と森下九段。
「後手が攻めているのか、攻めさせられているのか。△7七歩は▲同桂と取ると思うのですが、△8六歩▲7六銀△7五歩▲6七銀左(参考図)で……ここで後手はどう攻めるのか。先手は2筋の突き捨てを入れていないのがいきている可能性があります。1歩違いますから。現状は先手持ちです」と飯島七段。

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Dsc_0428(森内竜王は攻めているのか、攻めさせられているのか)

Dsc_0466(封じ手の封筒の表書きを始める森下九段)

Dsc_0473(森下九段のとなりでは竹部女流三段が真剣な表情で検討している。竹部女流三段は明日の現地イベントに出演予定)

Dsc_0591(竹部女流三段の差し入れ)





Dsc_0476(森下九段も現地からニコニコ生放送に電話出演。最初の話題は……やはり「モリシタ集め」。極めると中学生の頃の森下九段が見られるとか。本人いわく中学生時代の森下九段はかわいいとのこと。これには控室にも笑いが)

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