2013年11月の記事
森内新竜王インタビュー
感想戦(2)
感想戦(1)
終局直後
―― 森内名人おめでとうございます。まず本局を簡単に振り返って頂けますか。
森内 そうですね。1日目に攻めを呼び込んでしまって、金・銀2枚 取られて攻められる形になったので、ちょっとどうかなと思っていました。
―― では形勢に手ごたえを感じたのはけっこう遅い?
森内 ずっと難しいと思っていました。最後、▲5五桂(123手目)が見えたんでいいかなと 思いました。
―― それではシリーズを全体を振り返って、このシリーズはずっと矢倉戦になりました。
森内 先手番のときは矢倉を中心にと思っていました。1局、1局いろいろ新しい発見が あったのでシリーズのあとの将棋に考えたことを生かしたいと思います。
―― 結果が4勝1敗ですので総じてうまく指せたということですか?
森内 そうですね。自分としては精一杯、力を出せたと思います。
―― 渡辺竜王には最初に負けて、途中でも負けて3回目だったわけですが、そういった ことは意識されましたか?
森内 あまり過去のことは考えなかったです。今シリーズを充実したものにしたいと。
―― 久しぶりの竜王位ですがパッと感想の言葉は浮かびますか?
森内 厳しいシリーズだと思っていたので勝てて嬉しいです。
―― 残念な結果になりましたが、このシリーズはいかがでしたか?
渡辺 あまりチャンスもなかったので完敗だったと思います。
―― 何か敗因とか考えられることはありますか。
渡辺 自分では普通にまずまず指せたと思うので。そうですね、力がないですね。
―― これで偉大な連覇記録も止まってしまいました。聞くのは私も切ないのですが。
渡辺 残念ですけど仕方がないですね。
森内が竜王復位を果たす
第26期竜王戦第5局は、135手まで森内名人の勝ちとなりました。終局は18時23分。消費時間は▲森内7時間51分、△渡辺7時間15分。
これで七番勝負は4勝1敗となり、森内名人が奪取、復位を果たしました。