玉頭戦は厚みが命 郷田九段は▲8七香(図)と玉頭に香を設置。玉頭戦は駒の数、利きの厚みが勝敗を分ける。盤上の金銀の数はもちろんだが、駒台の歩も後詰めの戦力として貴重な存在だ。駒の利きでは後手も負けていないが、接近戦に弱い大駒が前線に立っていること、歩が少ないことから正面衝突では苦戦が予想される。素直にぶつかり合えば先手が玉頭の制空権を支配するだろう。後手は△6九銀のような裏取りなどで、争点を変えていきたいところ。うまい手段はあるか。