序盤から郷田九段が駒組みに工夫を凝らしている。6八銀型が相掛かりでは珍しい形。銀は動かさず、角道を開けたときに備えておくのがよくある指し方だ。矢倉や角換わりのようには飛車先を受ける必要がない、駒組みの自由度が高い相掛かりならではの工夫といえるだろう。同じ形は山崎隆之八段が指しており、前期の挑戦者決定三番勝負第2局で確認することができる。
右図が前期の挑戦者決定三番勝負第2局、▲山崎隆之七段(現八段)-△丸山忠久九段戦。ここから丸山九段が△9五歩▲同歩△9六歩▲同香△9五香と仕掛け、早い戦いに。対局開始からわずか30分ほどの出来事だった。
右図が前期の挑戦者決定三番勝負第2局、▲山崎隆之七段(現八段)-△丸山忠久九段戦。ここから丸山九段が△9五歩▲同歩△9六歩▲同香△9五香と仕掛け、早い戦いに。対局開始からわずか30分ほどの出来事だった。