永瀬は堂々と△3二金。これで受け止められるという感覚が永瀬将棋の真骨頂。部分的には▲1二歩と垂らせば受けがない。ただ垂らした瞬間は非常に重いので、後手から反撃する順がありそうだ。
対局立会いの伊藤能六段は「すごいですね。並の人は後手を持ちたくないと思いますが……仮に後手の手番なら、という感じです。筋は▲4五歩です。△同歩は▲4四歩、△同桂は▲2五飛と走れます。もちろん▲1二歩も有力でしょう。以下△4三角と打って、▲同馬△同金▲2三歩成△同飛▲3二角△3四角が一例です」(58手目棋譜コメントより)