2011年11月 8日 (火)

丸山九段、序盤の大長考

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13手目▲3七銀を見た丸山忠久九段の手がぴたりと止まりました。おやつの前に出た局面のまま、考え続けています。

【棋譜コメントより】
既に同一局面の無い将棋となっている。自然な一着は△3二金だが、「後手は△3二金と上がりたくないのかもしれません」と山崎七段。「ただ、△6三銀は▲3五歩△同歩▲4五角があって後手も怖いですね」と続ける。
10時になり、おやつが出された。
渡辺はホットコーヒー、丸山はパパイアとアイスレモンティー。
山崎七段は「△4四歩として、あくまで△3二金と上がらない手を考えられているのでしょうか」と予想して、ブログ撮影のために足湯へ出かけた。

11時を過ぎた。丸山の考慮は70分を超えている。「大長考やね」と立会人の淡路九段。今シリーズは第1・2局とも、序盤は早いペースで進んでいた。

【Twitter解説】
渡辺竜王は早繰り銀を選択しました。腰掛け銀にする将棋の方が多いですが、この方が積極的で竜王らしいでしょうか。専門的に言えば、両者一段金のまま1筋の交換を入れずに早繰り銀は珍しいですね。1筋の交換は、▲2五歩と形を決める前に突けば入る可能性が高いです。なぜ1筋の交換を入れるかというと、この後▲4六銀~▲3五歩△同歩▲同銀~▲2四歩△同歩▲同銀△同銀▲同飛と進んだ場合、△1五角の王手飛車があるからです。そのため、先手は▲6八玉~▲7七銀or▲7九玉(銀が8八で浮いていると今度は△5五角のラインがある)等を入れる必要があるかもしれません。

▲3七銀までの消費時間。▲渡辺26分、△丸山15分。
【以上棋譜コメントより】

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(ホテルから見える風景)