(両対局者が退出したあと、畠山鎮七段・井上慶太九段・阿部隆八段が見どころを語った)
井上「第1局は早く終わりましたね。14時くらいでしたか」
阿部「竜王戦史上でもかなり早かったです」
畠山「その日、私は竜王戦で1組昇級への将棋を指していまして」
井上「結果は聞いたら……あかんかな……」
畠山「そうですね。1組へ…はい」(注:畠山鎮七段は島朗九段に敗れ、1組復帰は果たせなかった)
井上「あー……。さて、第1局に関して内容的にはいかがでしたか」
阿部「渡辺さんが好調ですね。指し手の勢いを感じました」
畠山「渡辺さんはかなり好調です。丸山さんは調子があまり良くないかなと。私は今年両者と対戦しまして、渡辺さんとは1月に指して、いつもと違って思い切ったことをしてきました。丸山さんはどちらかというと狭い感じと言いますか」
井上「スペシャリストですからね」
阿部「第2局は非常に大きいと思いますね。丸山さんは負けるといっぺんに持っていかれる可能性があります」
井上「戦型はどうですか」
畠山「▲7六歩に△8四歩と受けて立って、丸山さんの角換わりですね。普通に考えますと」
阿部「丸山さんの角換わりは定評がありますね。すごく勝率が高い」
井上「あまり負けたことが見たことがないのですね」
阿部「数々のチャレンジャーはいますが、なかなか破れないと思うんですね。明日、その戦型になるかもしれません。渡辺竜王が受けて立つと思います。どういう対策を秘策を持ってきていると思うので、そこが見どころでしょう」
井上「明日からのBSの解説ですが、阿部さんと衣川さんの組み合わせですね」
阿部「皆さんに楽しんでもらえるように四方山話も入れたいと考えています」