2010年10月27日 (水)

激しく斬り結ぶ両者

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上の図は17時15分頃の局面。飯島七段はこの局面を「形勢判断ですが、私は後手65対先手35あたりになったのかなと思います。かなりわかりやすくなったのではないでしょうか。局面がすっきりした感じです」と、明確に後手よしとの判断を下している。
渡辺竜王はここから△3六銀と飛車を取り、以下▲3四歩△5九飛(下図)と進んだ。上の図から△3三金引と逃げる手も考えられたが、渡辺竜王は退かず、逆に強く踏み込む。羽生名人も金を取りつつ3四の急所に拠点を築けば、渡辺竜王は△5九飛と先手玉に狙いをつける。互いに相手玉の寄せを目指す激しい展開だ。

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「なるほど飛車を取って勝ちなんですね。これで勝ちなら簡単です。後手陣が危険かと思ってましたが、渡辺竜王の勝ちの時の踏み込みは鋭いです」(飯島栄治七段)

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(陽が落ち、外は暗くなり始めている)

(文)