島「竜王戦も早23年ですね」
森下「島さんは初代竜王ですね(会場拍手)」
島「森下先生も第2期は、羽生さんと挑戦者決定三番勝負を戦いましたね。懐かしいですね」
森下「2連勝するつもりだったのですが…2連敗になってしまって」
島「それから時代が変わって、現在渡辺竜王が6連覇ですね」
森下「渡辺さんが竜王を取るときの挑戦者決定三番勝負の相手も私でしたが、これは完敗でした」
島「渡辺さんが伸び盛りの時期でしたね。その間、羽生さんはタイトル獲得数を伸ばして、大山先生の記録に近づいてきましたね。2年前のシリーズはすごかったですね」
森下「2年前の3局目に立会人を務めましたが、結果的に羽生さんが完勝でした。正直、そのときに羽生4連勝と思っていました。逆転防衛は驚きました」
島「渡辺竜王に特に感心するのは、タイトルを防衛するにともなって、人間的に幅が出てきた感じがしますね」
森下「今は20歳のときよりも書がとてもうまくなりましたよね」
島「ここで、BS中継解説の森内さんにも登場していただきましょう。森内さんも2日前にJT杯を大阪で羽生さんと戦ったばかりでハードスケジュールですね」
島「七番勝負は独特ですよね。2日間一緒ですから、相手の癖が分かってきませんか?」
森内「相手のことが気になりますね。過ごしている時間が長いですから。先ほど二人があいさつされていましたが、スキがないと思いました」
島「羽生さんや渡辺さんが慌てるときの傾向はありますか?」
森内「1局目は、羽生さんはアレッと思って、ドキッとした瞬間があったのでは。1局目は羽生さんが最後の手を指したときは勝ちそうだと考えていたと思うので、たぶん数秒後に愕然としたのではないか。分からないですけど……」
島「おととしの竜王戦で印象深いのは、ずっと終盤戦を戦っていたような感じでした。羽生、森内、佐藤が若かったときの戦い方よりも、局面の進み方が早くないですか」
森内「そうですね。ドンドン指してきますし」
島「1日目から気が抜けないですよね」
森内「もう1日目の午前から何が起こるかわからないですね」
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