2010年10月26日 (火)

所司和晴七段の解説

20101026_48
図は12時15分頃の局面。この局面で羽生名人が45分以上考えている。先手の駒組みはすでに飽和点に達しているので、ここから仕掛けていくことになる。

「▲3五歩と突きますと、△同銀▲同銀△同歩▲1五歩(A図)と進むのがメイン手順です。
▲1五歩の局面から、従来の定跡手順は△1五同歩▲6四歩で、ここで△6四同角と▲同歩で大きな分岐となります。A図から△3七銀という手が最近増えています。渡辺竜王も今年の10月18日の対高橋九段戦で指しています。
△4二銀の局面から▲5五歩と突きますと、△4五歩(B図)▲同銀△5五角▲4六歩という展開が多い手順になります。△4五歩(B図)が突き違いの手筋で、率直に△5五同歩はそこで▲3五歩△同歩▲1五歩△同歩▲3五銀と銀交換を狙います。ただしこの順ももちろんまだ一局の将棋です」(所司和晴七段)

20101026_53

20101026_50

(文)