2010年10月26日 (火)

所司七段の封じ手予想と見どころ

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チャット解説担当の所司七段に封じ手予想や封じ手局面の形勢判断、明日の見どころを聞きました。
【封じ手の局面の印象】
明日はおそらく▲6四銀△同歩と進むと思いますが、ここからの攻防が注目です。基本的には先手の攻め、後手の受けの攻防です。流れとしては▲1五香の新手によって羽生名人がペースの展開に思えますが、簡単ではない形勢にも思います。

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【封じ手予想】▲6四銀です。他では▲3三歩も考えられますが、▲6四銀としてからでもたたけますし、△3一金と引かれてもその後が難しいです。▲6四銀には(1)△同歩と思います。(2)△2五成銀では▲6三銀成で駒損となり後手不利を認めた順です。(1)△6四同歩に先手がどう指すかが注目です。▲3五飛が後手にとって怖い変化ですが、△2四銀で一気にいけるかどうかです。(1)△6四同歩に▲1三桂成は△同桂▲1四歩△1二歩で、その後どう攻め続けるかです。他では△6四同歩に▲3三歩ですが、△3一金と引かれてもわかりにくいです。また、森内九段指摘の▲3五飛もなるほどです。以下△2八角成には、▲1三桂成や▲3三歩など先手もいろいろ手段はありそうです。

【明日の見所】
一気に終盤に入る激しい変化がありますが、それを羽生名人が選択するかどうかです。まだまだ押したり引いたりの長い中盤戦が続く可能性もあります。後手は粘り強く戦い、どこで反撃に転じるかでしょうか。また封じ手局面以降先手も攻め込んでいくのが難しい場合は、間合いを計る戦いもあるかもしれません。形勢は攻勢をかけている分先手がやや指しやすいと思いますが、うまい手順を発見しないと大変な気もします。明日の数手が注目と思います。