2009年10月27日の記事
第2局戦型予想(2)
【橋本崇載七段(新聞解説)】
「森内九段は第1局で先手番を落としてしまったので、流れを変えるために思い切ったことをやるのではないかと見ています。僕は森内九段が振り飛車の作戦に出るのではないかなと…(会場から盛大な拍手)。なぜ私が喝采を受けるのでしょう(笑)
最近の振り飛車は角道を止めるものと、止めないものに分類されるのですが、森内九段は裏の裏の裏をかいて、角道を止めた振り飛車を選ぶのではないでしょうか。
こちらに来る電車の中で、渡辺竜王が近くの席で大変よくおやすみになられていました。こんなに寝ていて夜に寝れるのかなと心配になるくらいでしたので、渡辺竜王が寝不足になれば森内九段が有利かなと思っています。」
(烏)
第2局戦型予想
森内俊之九段のスピーチ
【森内俊之九段】
「私も富山県にはたくさん来ていますが、高岡は初めてということで楽しみにして参りました。第1局は黒星スタートとなったものの、私としては力を出し切れたと思っており、引き続き本来の将棋を指していければと考えています。短い滞在になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。」
(烏)
渡辺明竜王のスピーチ
前夜祭食事
前夜祭
検分
17時前に両対局者がそろい、検分が行われました。
盤駒については問題なし。駒は掬水師作の水無瀬書。
盤や机の位置を変えるように立会人の郷田九段が提案し、盤や机を180度ひっくり返したような形となりました。
前夜祭は18時30分から行われます。
(検分時の渡辺明竜王(写真左)と森内俊之九段(写真右))
(左から立会人の郷田真隆九段、橋本崇載七段、記録係の菊地裕太三段(写真左)。対局者のお盆に地元の天然水のペットボトルが置かれていた(写真右))
(当初は写真左のような配置だったが、立会人や観戦記者が盤側に行く際に森内九段の後ろを通らなければならないため、写真右のように180度ひっくり返した形に変更された)
(銀杏)
自宅解説棋士の戦型予想
第2局の自宅解説棋士を務める3棋士による戦型予想です。
【飯塚祐紀七段】
先手の渡辺竜王は矢倉一点豪華主義ですから、矢倉志向が本線でしょう。
対する森内九段は球種が多く、その点では有利と言えますし、7番勝負前半の後手番ということで、奇策を放つならここしかないという気がします。
実例を一部挙げれば、平成16年の第62期名人戦第1局(対羽生名人)や、平成19年第65期名人戦第1局(対郷田九段)では△3三角からの振り飛車を採用しています。前者は完勝、後者は敗れたもののシリーズは制しました。
今期竜王戦挑戦者決定戦第2局(後手)のノーマル四間飛車も奇策といっていいでしょう。よって「意外性重視」で角交換系、森内九段らしく金が力感あふれて3段目に出て来るイメージということで、大胆に阪田流向かい飛車と予想します。当てる自信は5%ぐらいです(笑)
第2局は渡辺竜王の完勝に終わるが、決着は第7局までもつれ込む、とさらに大胆な結果予想も立てておきます。
【佐藤天彦五段】
一手損角換わりだと思います。
【吉田正和四段】
相矢倉になると思います。森内九段の振り飛車はもう少し後だと思います。
(烏)