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永瀬王座は王手で後手玉を上に追い出し、上図▲6六歩と手を戻して▲6五金までの詰めろをかけました。対して藤井棋聖は△6七金▲4八玉△6八竜と王手を決め、▲3九玉に△3六銀と出て自玉を安全にしています。藤井棋聖の防衛が近づいてきました。
先手は▲4六歩と再び▲6五金までの詰めろをかけても、△6六金があり、ほかに△5五玉(変化図)で後手玉は5四~4三と逃げていくルートができるうえ、△4七桂▲2八玉△2七銀打までの詰めろがかかってしまいます。
(終盤戦の両者。控室のモニターより)(飛龍)
上図は銀を8八から引いて金取りを受けたところ。(1)△9八飛が自然に見えますが、▲7五歩△7八角成に▲9九歩(変化図)と打たれると容易ではありません。藤井棋聖は先に(2)△7八角成と切り、▲同銀に△9八飛と攻めています。▲5一角が生じるだけに怖そうですが、現状は▲5一角に△3一玉でも△5二玉でも詰みはありません。
(朝、対局開始を待つ永瀬王座。銀取りを受けるか、強く▲7五歩か)(飛龍)
(色紙がズラリ。大盤解説会の次の一手の賞品になった)
(昨日の揮毫前。駒型の色紙が出番を待つ)
(山口仁女流2級)
(サラサラと筆を運ぶ)
(香川女流四段と山口稀女流1級も横並びで揮毫)
(山口稀女流1級は力強い筆致)
(でき上がった数々の色紙)(飛龍)
上図はスカスカの後手陣に目をつけて飛車をぶつけたところ。先手陣は飛車の打ち込みに強く、自然な一手にも見えますが、藤井棋聖は△8六同飛と交換に応じました。以下、▲8六同歩△8七歩▲7一飛△4二玉。シンプルに角を狙い、▲7一飛の王手にもどこ吹く風と玉を4二にかわしました。高見七段は銀が4三から動けば、後手玉はグッと安定すると解説しています。
(朝の藤井棋聖。本局は次々にこれまでにない価値観を突きつける)(飛龍)
万松寺では大々的に本局をアピールしています。対局場は本堂2階。改装時には将棋のタイトル戦を開催できるようにと設計されました。
(商店街に面して垂れ幕を掲出)
(本局のポスター)
(グッズ販売ブース)
(開催記念書)
(記念扇子は涼しげなブルー)
(クリアファイル)
(勝守りは棋聖戦仕様)(飛龍)
藤井棋聖は40手目△4五銀に昼食休憩を挟んで52分を費やし、52手目△7五桂は47分の長考でした。永瀬王座は桂を犠牲にして香を狙う展開ですが、無事に香を取り返せるかどうか。局面が大きく動くかもしれません。
(永瀬王座は桂損の代償がほしい)(飛龍)
15時が近づき、両対局者に午後のおやつが出されました。藤井棋聖はソーダレモネードとアイスミルクティー。永瀬王座は水出しコーヒー、100パーセントももジュース、抹茶。
(藤井棋聖のおやつ)
(永瀬王座のおやつ)
(おやつの運ばれた対局室。観戦記担当の本間博七段も入室)(飛龍)