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2013年4月26日 (金)

郷田九段の軽い攻め

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図は15時頃の局面。郷田九段は3歩連続で突き捨てて、さらに△8五歩の継ぎ歩を入れてから△9五香と走りました。控室では「軽い攻め」と言われています。将棋用語で「軽い」とはふたつの意味があって、ひとつは「軽快」や「軽やか」のような肯定的なニュアンス、いまひとつは文字通り「軽く、重みがない」という否定的なニュアンスです。本譜の攻めがどちらなのかは今後の進行次第と言えるでしょう。ここからが勝負どころです。

図から▲9六歩△同香▲同香△9五歩と進んだ局面で、消費時間は▲渡辺1時間12分、△郷田2時間26分。

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(千駄ヶ谷の街は植え込みもツツジになっている)

(八雲)

本局の使用駒

本局の使用駒は「玉龍師作、源兵衛清安書」。

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(八雲)

郷田九段激しく動く

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郷田九段が1時間49分の大長考で△7五歩と動きました。以下▲同歩に△8六歩とさらに激しく突き捨てて図の局面となっています。先手は▲8六同歩、▲8六同銀のどちらも考えられるところ。早くも勝負どころを迎えています。

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(鳩森神社のツツジ)

(八雲)

大長考

時刻は14時を回りました。昼食休憩再開から局面は1手も進まず、郷田九段の大長考となっています。

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(控室には佐藤康光九段が来訪。左は本局の観戦記を務める伊藤能六段)

(八雲)

糸谷哲郎六段来訪

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(13時30分頃、控室に糸谷六段が来訪。詳細な解説をしてくれた)

――以下棋譜コメントから抜粋――
糸谷哲郎六段が控室へ。「△3五歩は▲2五歩△3三銀▲2六馬(参考1図)として、▲4七銀から▲3六歩と位を争点にされそうです。例えば△7五歩と突いて動いていくのでしょうか。△7五歩▲同歩△5四角に▲3六歩なら△3五歩ですが、▲同馬△同歩▲7一角△5二飛▲4四角成△3三銀▲7一馬△3六歩▲2五桂(参考2図)として先手がやれそうです。先手はゆっくりして十分。後手は動く必要があるのですが、その手が見えないです。反動が大きそうですし」と解説してくれた。

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(八雲)

対局再開 郷田九段は動かず

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(郷田九段は12時40分頃には盤の前に戻って考えていた)

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(渡辺竜王は再開時刻の5分前に入室)

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(「うーん……ううーん」と郷田九段はうなりながら考えていた)

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(渡辺竜王は落ち着いた表情)

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(対局が再開されてからも郷田九段は考え続けている)

(八雲)

昼食休憩中の対局室

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(八雲)

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