図は15時頃の局面。郷田九段は3歩連続で突き捨てて、さらに△8五歩の継ぎ歩を入れてから△9五香と走りました。控室では「軽い攻め」と言われています。将棋用語で「軽い」とはふたつの意味があって、ひとつは「軽快」や「軽やか」のような肯定的なニュアンス、いまひとつは文字通り「軽く、重みがない」という否定的なニュアンスです。本譜の攻めがどちらなのかは今後の進行次第と言えるでしょう。ここからが勝負どころです。
図から▲9六歩△同香▲同香△9五歩と進んだ局面で、消費時間は▲渡辺1時間12分、△郷田2時間26分。
(千駄ヶ谷の街は植え込みもツツジになっている)
(八雲)